《生産者について》
ボデガス・エル・エステコ社はカファジャテを中心に700haを超える畑を所有している大規模生産者。標高1700mにもなるカファジャテは、1年のうち340日以上が晴れ。湿度は平均15%と言われ、とてもカビが繁殖できる環境にないので、栽培において病気の対策があまり必要ありません。
そんな環境なので畑に灌漑(水やり)は必須。ヨーロッパなどでは雨の降る量とタイミングはヴィンテージの特徴において重要な要素です。カファジャテではその水の供給を人間がコントロールできます。だからヴィンテージ差が少ない。もしこのワインを気に入ったとしたら、今後ヴィンテージが変わっても同じ美味しいさを期待できます。
《このワインについて》
タナという品種は渋味のもとである「タンニン」の名称とも関係しており、ポリフェノール含有量がトップクラスに多い品種。だからフランス、マディランのタナをつかった赤ワインなどは、渋味が強烈なものが多いです。このワインは若いうちからたくさんの人に飲んでもらえるよう、発酵途中に果皮や種を取り出しています。ゆえにタンニンはもちろん豊富なのですが、強すぎることはありません。
《テイスティングノート》
ブラックベリーやカシスなどの黒系果実の香り。バニラ香やビターチョコレートのニュアンスも感じます。しっかりと感じるタンニンは荒々しくはなく、全体を引き締めています。
タンニンが強いワインは、噛み応えのある肉料理に向いています。輸入牛肉の厚切りステーキにかぶりつくときなどは、このワインが飲みたくなります。
Don David Tannat Reserva El Esteco