《ワイナリーの特徴》
ワインは全て自社畑。その面積は65haとなかなかの規模です。
アンツフィールドのワインの特徴は、しいて言うならド直球。「果実の熟度が高い」とか「やたら繊細」のような言葉にしやすい特徴ではありません。このマールボロの土地・気候を素直に愚直にグラスの中に表現することを目指しています。例えばソーヴィニヨン・ブランなら3つのクラスがありますが、それぞれに違う方向性で魅力的な個性を持っています。
まだ日本ではほとんど知名度がありません。「知っている人のほとんどいないマールボロのワイン」というのも、この生産者を選ぶ理由の一つです。
《このワインについて》
「マールボロのソーヴィニヨン・ブランはどれも似たり寄ったり」と思っていませんか?このワインとスタンダードクラスのスライディング・ヒルを飲み比べれば、その考えが間違いであるとすぐ分かるでしょう。
一つは醸造法の違い。このシングルヴィンヤードは少しだけ樽を使っています。加えて土壌の違い。このシングルヴィンヤードはなだらかな斜面の畑であり、粘土質の母岩の上にグレイワッケ(硬砂岩)の土壌があるといいます。
スライディング・ヒルに感じるグリーンノートを全く感じません。パッションフルーツのような熟れたフルーツの香りに柑橘の爽やかさ。緻密で美しい酸味を持ちます。
ワインの完成度はもちろんこちらの方が高いのですが、それ以上に個性が違います。隣接する畑でこうも違うのかと、飲み比べが楽しくなるでしょう。
Single Vineyard Sauvignon Blanc Auntsfield