《このワインについて》
ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランとしては、割と高価格と言えるこのワイン。その価格に値する理由は風味の複雑さにあり、それは工夫をこらした醸造法によるものです。
ブドウは全て手摘み。全体の20%を全房発酵し、さらに10%は除梗のうえ果皮と果汁で発酵させます。さらに40%は果汁のみで樽発酵。残り30%が通常のステンレスタンク発酵です。試行錯誤のあとが見て取れるこの手法により、マールボロのものとは段違いの複雑で奥行きのある風味が楽しめます。
《テイスティングノート》
ライムのようなフルーツの風味は決してメインではなく、ジャスミンのような花やローズマリーやタイムのようなハーブ、それに火打石のニュアンスも感じます。味わいには果皮に由来するほのかな渋味も感じ、その刺激と旨味感が余韻まで長く伸びていきます。
フードペアリングの想像がいろいろ掻き立てられるワインで、このほのかな渋味があるからこそ脂身の多い魚料理などに抜群でしょう。
《生産者について》
先住民族マオリの言葉で「新しい始まり」「夜明けの空」を意味するアタ・ランギ。1980年設立のワイナリーで、国内外で数多く受賞経験があります。NZ国内では古い歴史をもつワイナリーの1つで、マーティンボロのパイオニアとしても広く知られています。
彼らがつくるピノ・ノワールは「ニュージーランドのロマネ・コンティ」と呼ばれる所以。もちろん高品質であることは前提です。最大の理由は「エイベル・クローン」。NZの税関職員をしつつ自分のブドウ畑を持っていたマルコム・エイベル氏。あるとき旅行者がロマネ・コンティの穂木を違法に持ち込もうとしていたのを没収。検疫所で検査したのち持ち帰って増やしたのがエイベル・クローンです。アタ・ランギのピノ・ノワールの多くがこのエイベル・クローンを使用していることが所以なのです。
Ata Rangi Te Wa Sauvignon Blanc