《生産者について》
アンティノリがワインビジネスを始めたのは1385年。とんでもなく長い歴史を持つ生産者です。
単に伝統を守るだけではなく、ワインの品質に対してはむしろ革新的。当時「キャンティ」として許可されていなかった、サンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドする「ティニャネロ」をリリースしたのが1971年。まだ「スーパータスカン」という言葉が生まれていない時代です。その後カベルネ・ソーヴィニヨンにサンジョヴェーゼをブレンドする「ソライア」でも世界的に高い評価を獲得。スター生産者への階段を上っていきました。
《このワインについて》
アンティノリはトスカーナのキャンティ地区だけでも3つのワイナリーを所有しています。フラッグシップワインを生み出すテヌータ・ティニャネロ、ペポリ、バディア・ア・パッシニャーノです。
そのうちこのワインに使われるブドウは、ティニャネロ(4.5万円前後)とソライア(1.5万円前後)がつくられるテヌータ・ティニャネロの畑のもの。おそらく若木など畑の中では品質で劣るものなのでしょうが、それでも独自の工夫で水はけをよくした畑のブドウです。「ティニャネロ」の名前を冠すだけのスケール感があります。
【パーカーポイント94点】
[ワインアドヴォケイト誌 2024年3月のレビュー]
マルケージ・アンティノリの全ポートフォリオの中で最もお買い得なワインのひとつである。このワインはティニャネッロのDNAを共有している。サンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニョンとメルローを少量加えている。もちろん、このワインはティニャネッロに比べ、より親しみやすくオープンで、精神的にはキャンティ・クラシコである。つまり、この土壌のエレガントなミネラルと、その周辺の陽光に満ちた風味が決定的な特徴なのだ。野の花、アイリス、酸味のある果実、プラムが感じられる。埃っぽい白い岩のような、このワインの強調されたミネラルの特徴が、持続的な複雑さと深みを加えている。
[Monica Larnerによる試飲 飲み頃予想2024-2033年]
Marchese Antinori Chianti Classico Riserva