《このワインについて》
ブドウを乾燥させることで凝縮度の高い果汁からつくる醸造法のことを「アパッシメント」といいます。その手法をプリミティーヴォで行うので、「パッシティーヴォ」。
気候の安定したサレント南部。通常はブドウを収穫して陰干しするその作業を、ブドウの房を樹につけたまま行うといいます。8月中旬に完熟したブドウ、その房の上部の茎をペンチでつぶし、栄養や水分の供給を止めます。そのまま12日間おいておくことで、25-30%の水分が失われるそうです。「イル・ジーロ・デル・ピッチョーロ」と呼ばれる手法です。
《テイスティングノート》
この手法により価格の割に非常に濃密な香りを放ちます。熟したチェリーやスパイスのアロマに、ココナッツやチョコレートの甘い香り。しなやかでボリュームのあるフルボディな味わいで、熟した控えめなタンニンを持ちます。
甘濃いワイン好きは当然のごとく気に入るだろう味わいで、これが1000円台なら非常に優秀です。
《生産者について》
夫婦と4人の息子で営むプーリアの生産者です。設備投資をしっかりと行い、家族経営ながら年間300万本ものワインを生産しています。安定した造りは価格の安定を生み出し、低価格帯から上級クラスまで、非常に高品質で幅広いラインナップを揃えることができています。ワインは共通して集約があり極めてバランスの良いスタイルで、暑いプーリアにおいては珍しく、赤も白もしっかりとした酸が保たれているのが特徴です。
Passitivo Primitivo Biologico Cantine Paololeo