《テイスティングノート》
ブルーベリーや熟したチェリーのような厚みのある果実味と、タバコや土などの香ばしいニュアンス。密度の高い果実味は非常にしなやか。穏やかな酸味ゆえか、「若い」とは言えないヴィンテージゆえか、味わいに非常に旨味のようなものを感じます。しっかりと噛み応えのあるようなピノ・ノワールで、どの銘醸地のキャラクターとも違うもの。強いて言えばオレゴンが近いでしょうか。であればなおさらコストパフォーマンスが高い!
イタリアにもこんな味わい深いピノ・ノワールがあるのかと見直さずにはおれない1本です。
《生産者について》
オーナーのインチーザファミリーはなんと11世紀からつづく名家。ロケッタ・ターナロという丘陵地に16haの畑を所有しています。
転機を迎えたのは19世紀。マルケージ・レオポルト・インチーザ氏はこの地にピノ・ノワールを植えたパイオニアであったそうで、彼がこのワイン名の由来となっています。
ちなみにスーパータスカンの先駆けとして名高い「サッシカイア」をつくるテヌータ・サン・グイド。そのマリオ氏はもともとインチーザファミリーだそうです。
Marchese Leopoldo Marchesi Incisa della Rocchetta