《このワインについて》
近年ピエモンテ州で注目されている白ブドウ。それがティモラッソです。
ティモラッソはその栽培の難しさから、一時期は絶滅しかかっていた古代品種。一説にはネッビオーロとも遺伝子的な関係があると言われており、果皮が厚く豊かなタンニンを持ちます。醸造法によってはステンレスタンク発酵・熟成でも、ほのかな渋味を感じます。酸味も比較的高めであり熟成ポテンシャルも期待できます。それゆえピエモンテの銘酒「バローロ」に因んで、「バローロ・ビアンコ」(白のバローロ)と呼ばれることもあるそうです。
ラ・スピネッタは早くからそのポテンシャルに気づき、栽培を広げた生産者。例えば2023年ヴィンテージは4万本も生産しています。
《テイスティングノート》
ステンレスタンク発酵・熟成のシンプルな醸造法で、これほど骨格のしっかりとした白ワインはそうそうないでしょう。
柑橘や洋ナシ、桃といったフルーツとともに、ほのかに蜜蝋のような香り。凝縮感のある果実味はしっかりと酸味に支えられており、ワックスのような質感とともにピリッとした不思議な感触があります。その立体的な味わいと余韻の長さがワインのスケール感を示しており、できることなら数年寝かせたものを飲みたくなります。
《生産者について》
ラ・スピネッタは1977年に設立されたピエモンテの生産者。その抜群の品質と常に進歩し続ける姿勢を持って短期間で大躍進。決して歴史が長い方ではないでしょうが、既にピエモンテのトップ生産者の一人として数えられています。
代表するワインは単一畑からつくるバローロとバルバレスコ。彼らは創業時に引き継がれる畑があったわけではないので、自分たちがワイン造りをするにふさわしいと思える畑を選んで購入していきました。ピエモンテだけで100ha以上の畑があると言われますが、それらはいわば小さなドメーヌの共同体。選び抜いた畑だからこそ「ワイン造りの90%は畑での仕事にある」の信念があります。収量を抑えた丁寧な栽培のうえ、畑の個性を表現するワインをつくっているのです。
Derthona Colli Tortonesi Timorasso La Spinetta