《生産者について》
ベルンハルト・コッホはファルツに拠点を置く家族経営のワイナリーで、近年「ヴィヌム」や「ゴーミヨ」などの評価本で高評価を得るようになった大注目の生産者です。そんなコッホの醸造を務めるのはなんと兵庫出身の日本人女性である坂田千恵さん。「ブルゴーニュのピノが好きで、それに近づけたい」と語る彼女の活躍で、醸造所のあるファルツ地方でも特にシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の評価はトップクラスです。
《このワインについて》
ベルンハルト・コッホでは「シュペートブルグンダー」(ドイツ名)表記のものと「ピノ・ノワール」表記のものがどちらも存在します。
「シュペートブルグンダー」表記のものは軽やか&フルーティーな昔ながらのドイツスタイルで、毎日飲んでも飽きない味わいと毎日飲める価格を目指しています。
土壌はピノ・ノワールに適していると言われる石灰質土壌。収穫量55hL/haという数字はプレミアムワインからするともちろん多いのですが、この価格帯としてはむしろ抑えている方。主にステンレスタンクで熟成させます。
《テイスティングノート》
ピュアな赤い果実のアロマが広がり、その奥に森の下草のような複雑な香りもあります。口当たり軽やかで渋味もほとんどなく、スムースに流れます。ドイツのピノとしては、酸味はやや控えめでしょう。
複雑さや余韻については期待し過ぎ厳禁ではありますが、2000円前後の価格にてきちんとピノ・ノワールの魅力を表現しています。今やこんなワインは少ないんじゃないでしょうか。
Spatburgunder Trocken Bernhard Koch