《このワインについて》
ピノ・ノワールの生産者として有名なフュルストですが、始まりはこの畑のリースリングだったそうです。
醸造所から近いこの畑の土壌は赤色砂岩。リースリングの銘醸地として有名なラインガウ、モーゼルなどの粘板岩土壌とは異なり、それが風味の方向性に違いを与えています。つまり既に銘醸リースリングをお持ちの方も、別の最高峰として入手しておく価値があります。
リースリングにも適した地域であることは、「GG グローセス・ゲッヴェックス」のマークが示します。VDPという高級ワインの生産者団体が定める「特級畑」のようなもので、昔からの銘醸畑でありその土地に適したブドウ品種のワインでしか表記できません。
今開けるのはもったいない。できれば5年、10年と熟成させることで、どんどん風味が発達していくと予想されます。
《生産者について》
ジルヴァーナー種を使った辛口白ワインが著名な産地フランケン地方。その中でも西側に位置し、マイン川の支流、エルフ川に面した産地ビュルクシュタットにフュルスト醸造所はあります。
ジャンシス・ロビンソン女史やシュチュワート・ピゴット氏などの著名なワインジャーナリスト達が絶賛し、「フュルストはドイツのピノマジシャン」、「ブルゴーニュはビュルクシュタットにあり」と評され、今や世界のピノ・ノワール好きの間では知らぬ者はいない存在となりました。
フュルスト醸造所前当主パウル・フュルストさんは、1971年に若干16歳でラインガウ地域の名門シュロス ヨハニスベルクにて研修を終了。21歳の頃、当時2ha規模のフュルスト醸造所の当主であった父を亡くし、急遽、醸造所の後継ぎになり、独学でワイン造りを学びました。今では畑は22haまで拡大し、フランケンきっての名門生産者となりました。
ゴー・ミヨ誌5つ房評価の生産者であり、現当主パウルさんは2003年度最優秀醸造家受賞。息子セバスチャンさんは2019年度のファルスタッフ誌、2022年度のヴィヌム誌において最優秀醸造家受賞。ドイツのワイン誌3冠に輝いた、異例のつくり手です。
Furst Centgrafenberg GG Riesling