ピンクの液体から立ち上る細かな泡。確かにレストランのテーブルをロマンチックに彩るものとして、ロゼのシャンパン以上のものはないでしょう。
でも見た目だけならもっと手ごろなロゼシャンパンはいくらでもあります。そのイメージに引っ張られて「おじさんがロゼシャンパンなんて・・・」と敬遠するのはもったいない!誰にだってこの美味しいロゼを飲む権利があります。
そう、このビルカール・サルモンのロゼは、見た目もさることながらその魅力は味わい。純粋に質の高いシャンパンに色がついていると思ってください。
《生産者について》
ビルカール・サルモンは自社畑、契約畑あわせて300ha以上からシャンパンをつくりつづける生産者。その歴史はニコラ・フランソワ・ビルカールとエリザベス・サルモンが結婚し、1818年に設立されたときから始まりました。歴史・規模ともに大手メゾンの一角と言っていいでしょう。
大手メゾンの中では割と"高品質志向"なのが特徴で、この「ブリュット・レゼルヴ」がスタンダードです。その分ブドウの質の高さを感じます。印象としては味わいの骨格が大きい。マロラクティック発酵はしていますが酸味はやや高め。しかしコクのある豊かな味わいのボディ感を持つので、「酸が高い」という印象よりもスケール感として感じるのです。「親しみやすさ」というより「高級感と飲みごたえ」を期待するといいでしょう。
《テイスティングノート》
ロゼだからといってレッドチェリーやイチゴのベリー系の香りだけでなく、レモンのような柑橘のニュアンスも感じます。味わいにはフレッシュな酸味と程よい熟成感があり、わずかな苦みに似たミネラル感が長く続きます。温度が上がってくるにつれて柔らかい印象となるでしょう。
Billecart Salmon Brut Rose