《生産者について》
アルザスはフランスの中で、それほどコストパフォーマンスの高い産地とは言えません。ワインの価格は全体的にやや高め。飲んだことのないワインを購入するには、少し勇気の必要な産地でしょう。
冒険する余裕はない、失敗したくないワイン選びなら、いわゆる「名門」と呼ばれる歴史ある生産者のワインを選ぶのが確実です。アルザスにおいてまず名前が挙がるのがこの「トリンバック」。1626年創業というのですから、およそ4世紀、13世代にわたって家族経営でワインをつくってきました。
特にトップキュヴェの「クロ・サン・テューヌ」は、アルザス最高のワインとして名前が挙がります。
《このワインについて》
一般にブドウの樹齢が高いほど、ワインの味わいは深みを増すと言われます。これは樹齢60年ほどの古木のみからつくられる上級ワイン。毎年つくられるわけではなく、優良年のみにリリースされます。今開けても十分楽しめますが、10年以上の熟成ポテンシャルがあり、より口当たり厚く飲みごたえを増していくことでしょう。
《テイスティングノート》
レモンやリンゴ、洋ナシといった果実のアロマが広がります。ほのかにヨードのニュアンスも。ドイツのものと比べて一段密度の濃い果実味が広がり、この品種らしい生き生きとした酸味が全体をまとめています。
この生産者らしく奇抜感は一切なし。「アルザスのリースリング、5000円くらい」というイメージ通りの安心できる味わいです。
Riesling Selection de Vieille Vignes Trimbach