《このワインについて》
適度に熟したフルーツの香りがありながら、さらっとした口当たり。シンプルかつフルーティーで小難しさなく楽しめる。水やビール替わりに使える普段の食中酒。このワインはそんな位置づけでしょう。
安いワインなら他にもあります。「旨安ワインといえばチリ!」のイメージが強いですが、イタリアやスペインにも同じ価格帯はあります。もっと安いのになると、国内製造ワインもあるでしょう。
それらと比較しても、1000円以下においてチリワインはハズレが少ない、大きく期待を裏切られることは稀なように感じます。チリの恵まれた栽培環境、無理せず低コストでブドウが育つゆえでしょう。たとえ初見の銘柄でも、安心感が違います。
《テイスティングノート》
バナナや洋ナシ、熟したリンゴのような香り。グレープフルーツのようなフレッシュな酸味はやや抑えめで、幅広い層に愛されることを狙った、嫌われにくい味わいです。
《生産者について》
ビーニャ・マルチグエは自社畑を2500haも所有しており、これはチリの家族経営の生産者としては最大級の規模です。そのスケールメリットを活かしたコストパフォーマンスの高いワイン造りに定評があります。
マルチグエは自社ワインをつくるだけでなく、大手ワイナリーへのブドウの販売やバルクワインの輸出も行っています。バルクワインとは、ラベルのついた瓶ではなく、大きなタンクで輸送される格安ワインのこと。日本のスーパーなどで販売される手頃なパックワインの原材料を見ると「輸入ワイン(チリ)」などと表示されています。ひょっとしたらマルチグエが供給しているものかもしれません。
そういった供給先も持つということは、このワインのように瓶詰されているものは、選りすぐった上級のブドウが使われているということ。手頃な価格でも信頼がおけるはずです。
Panul Chardonnay