《テイスティングノート》
チェリーやブラックベリーのようなフレッシュなベリー系のアロマに、クローヴのような複雑なスパイス香が広がります。このワインの魅力はなんといっても口当たりのスムースさ。「シルクのような」という表現がぴったりな、滑らかであまり重たさを感じさせない口当たりが素晴らしい!タスマニア産だけあり酸味はしっかりあるのですが、果実味とのバランスがとれておりあまり目立ちません。
「高級感がある」というほどではありませんが、5000円以下のピノ・ノワールとして全く不満に思うところがない。悪いところがない優等生的な味わいです。
(※2021VTを試飲して仕入れを決めております。入港したてのころは還元気味であまり香りが立たないこともあるそうなので、よくスワリングするか開けて2日目に期待してください)
《生産者について》
ワイナリーのオーナーはニック・グレッツァー氏。バロッサ・ヴァレーにてあの有名な「アモン・ラ」をつくる一族です。
2008年の設立当初は共有の設備でつくっていましたが、現在は州都ホバート近郊に自前のワイナリーを構えました。名家の名に恥じない醸造の腕前で、2019年には「将来を担う醸造家50人」に選ばれるなど、タスマニアにおける注目株として期待されています。
彼はオーストラリア各地をはじめドイツやブルゴーニュなどで修業する中で、冷涼産地でつくるワインの味に魅せられ、タスマニアでワインをつくることを目指したそうです。12の生産者からブドウを購入するほか、12haの自社畑での栽培も始めており、間もなくリリースされるそうです。
Avance Pinot Noir Glaetzer Dixon Family Winemakers