「今度大切な方と飲むから、赤も白もそれなりにいいワイン用意しないと。飲んだことがあって間違いない銘柄、何がいいかな」
こういうワイン選びに失敗できないシチュエーションってあると思います。その「それなりにいいワイン」が5000円なら問題なくても、2万円なら実は難しい。というのも2万円くらいのシャルドネのほとんどは数が限られており、欲しい時に手に入らないことが多いんです。ブルゴーニュワインなんてまさにそうじゃないでしょうか。
「生産量がそこそこあり、安定供給される高級シャルドネを」
そのコンセプトで2023年初輸入されたのがこのリリックスです。
《畑について》
いきなりこれだけのプレミアム価格を設定できるのは、最高の畑からブドウを調達し、最高のワインメーカーに醸造を任せているから。
ピノ・ノワールとシャルドネの名産地である、ナパ・ヴァレーのカーネロス地区。そこにブラウン・ランチ・ヴィンヤードはあります。かつてブルゴーニュ品種の名手「セインツベリー」が手掛けて非常に高評価をえていた畑であり、現在はレンテレリア・ヴィンヤード・マネジメントが買収して管理しています。
ブドウは起伏のある丘にうねるように植樹されており、冷たい霧が朝晩たちこめることで上品な酸味を保っています。
《醸造家について》
ワインメーカーはパーカー・ポイント100点を連発するナパ・ヴァレーきっての凄腕、トーマス・リヴァース・ブラウン氏。特に「シュレイダー」の醸造家として有名なほか、自身と妻のワイナリー「リヴァース・マリー」でシャルドネやピノ・ノワールを手掛けます。
《テイスティングノート》
レモンクリームのような甘く上品な香りが豊に立ち昇ります。その奥にはトロピカルフルーツやかんきつの皮のニュアンスが潜んでおり、口に含めば樽熟成由来のキャラメルのような風味をはっきりと感じます。しっかり厚みのある口当たりを美しい酸味が支えています。
もし味わいに硬さを感じるようであれば、デキャンタージュと温度を上げること、大ぶりのグラスで飲むことが有効でしょう。
Lyrix Chardonnay Brown Ranch Carneros Napa Valley