《このワインについて》
「マウント・ジェファーソン・キュヴェ」は、ワイナリー近くにあるこの地を象徴する山。エオラ・アミティ・ヒルズ内の自社畑や契約畑のブドウをつかってつくる、クリストムを象徴する1本です。上級ワインと違って、畑の個性がブレンドすることによって抑えられており、純粋に生産者の特徴とオレゴン産ピノ・ノワールの風味が表現されています。
そして同時にオレゴン産ピノ・ノワールの入り口としても相応しい味と値段です。ブルゴーニュの後を追うピノ・ノワールの銘醸地として、5本の指には必ず入るオレゴン。ただしワインの平均価格がなかなか高いのが手を出しにくくするのが欠点です。オーナー醸造家の経歴などでも安心できるクリストムは、その最初の1本として最適です。
《クリストムについて》
オレゴン産のピノ・ノワールをけん引するクリストム・ヴィンヤーズ。1992年にポール・ゲリーらによって創設されました。
クリストムの魅力であり特徴は、特別なテロワールと醸造家スティーブ・ドナーです。
創業当時からクリストムのワインメーカーをつとめるスティーブ・ドナーは、以前はカリフォルニアのカレラでジョシュ・ジェンセン氏のもとワインをつくっていました。「ワインは畑から作られる」のモットーのもと、自然酵母を用い、高い比率で全房発酵を行うなど、カレラで培った手法を踏襲しています。
《テイスティングノート》
ラズベリーやブルーベリーなどの果実味。完全にドライな香りではなく、ジャムのような甘さもほのかに感じます。ルバーブやバラなどの植物のニュアンスも強めです。「洗練された」というよりは旨味感や複雑さを重視した味わいで、それほど酸味は高くありません。土っぽい複雑な余韻が長く続きます。
Cristom Pinot Noir Mt.Jefferson Cuvee