《生産者について》
ダックホーンはナパ・ヴァレー産メルローを世に知らしめた生産者。鴨のマークが目印で、今やいくつものブランドを傘下におく、一大ワイナリーグループへと成長しました。
約400人の従業員を抱え、年間100万ケースを生産。それを世界65各国に輸出しています。
この生産量を支える広大な自社畑と契約畑を持っており、それがワインの味わいの安定性につながっています。ヴィンテージによる作柄の良し悪しを、どの畑のブドウを使うかやブレンド比率によって調整できるからです。一度お気に入りを見つけてしまえば、いつでも美味しいワインが手に入る。その安心感は大手ワイナリーならではです。
《このワインについて》
シンプルに「ダックホーン」の名前を表記した看板ワインのシリーズ。幅広い消費者層をしっかり満足させられる味わいにつくられています。その目指す味わいも、どうやら時代の流れにあわせて変えてきているようです。
あくまで筆者のイメージですが、昔はもっと骨太で樽香も強くパワフルなイメージでした。しかし近年のつくりはピュアな果実感とバランスのいい酸味が心地よい、フードフレンドリーなスタイル。近年流行りの「キレイな」味わいに寄せてきています。消費者が求めるワインをつくるという意思の現れでしょう。
《テイスティングノート》
ブラックベリーやブルーベリー、カシスなどの生き生きとした果実の香りに混ざって、シナモンやナツメグのようなスパイス、リコリスのようなほのかに甘い香りが漂います。明るいイメージの果実味が口いっぱいに広がり、しなやかなタンニンが舌を心地よく刺激します。紅茶のような複雑な風味を伴い、余韻は長く続きます。
Duckhorn Cabernet Sauvignon Napa Valley