ナパ・ヴァレーのワイン、特にカベルネ・ソーヴィニヨンの人気は、留まることを知りません。
今やナパの畑の取引価格は「銀座の一等地か?」というレベルなんだとか。
みなが高く売れるカベルネ・ソーヴィニヨンを植えるため、他のブドウを引っこ抜いてしまう。
その中で2000円台半ばで飲めるナパのメルローをはじめとして、普段飲みできる価格が魅力のカモミ。
その秘密は3人の創業者が目指すものにある。
3人のイタリア人が手掛ける 食事に寄り添うワイン
ステファノ・ミゴット、 ダリオ・デ・コンティ、 ヴァレンティーナ・グオロ・ミゴット。
ともにイタリア人である彼らは、2006年ナパ・ヴァレーにカモミワイナリーを設立。
彼らの願いは「ナパ・ヴァレーにイタリアの伝統に根差したワインと食の文化を広める」こと。
「カモミのワインは、家で家族と食事しながら飲むワインだ。美味しい料理はいい食材から作られるだろう?だからいいワインを作ろうと思えば、良質なブドウが必要だ。そんなワインこそ、大切な家族や友人に飲んでほしい。そこに余計な飾りや難しい説明はいらないんだ。ただ食事とともに気軽に楽しめばいい」
そう語る彼らですが、ワインづくりに臨む姿勢は決して気軽なものではありません。
創業者3人の来歴
ダリオ・デ・コンティ
イタリア・ヴェネト州出身。
14歳からワインづくりに携わり、ピッツェリアで働きながら大学で醸造学を学び、修士号を取得。
「イタリアではワインをことさらに誇示するのではなく、日常生活の楽しい一部分として扱う。それがいいんだ。」
ステファノ・ミゴット
ヴェネト州アバーノ・テルメで3代続くワイナリーに生まれる。
「歩けるようになったらワインを作っていた」というほど幼少からワイナリーの仕事に携わり、醸造の学位を取得した後アメリカに渡る。
ほとんどの時間をワイナリーで過ごすほど、情熱を傾けている。
ヴァレンティーナ・グオロ・ミゴット
同じくイタリア・ヴェネト州出身。1997年にカリフォルニアに渡った。
シェフでもあり、アーティストでもあるヴァレンティーナは、イタリアの味をそのまま表現するピッツェリアとレストランをオープン。これは料理に寄り添うカモミのワインを来客に振舞うのに、通常のテイスティングルームでは物足りなく感じたからだ。
ここはイタリアのナポリ・ピッツァ協会AVPN が正式に認定している店。
カモミのワインとともに本格的なナポリ・ピッツァを楽しむことができる。
それとともに彼女は、慈善活動やリサイクル、オーガニックの促進においてもリーダーシップをとっている。
イタリア人として何より大事な食文化への情熱。
家で食べるいつもの食事とカモミのワインから、そのこだわりを感じてください。