《このワインについて》
トゥーミーがつくるピノ・ノワールのスタンダードクラスは、2つのキュヴェ、アンダーソン・ヴァレーとロシアン・リヴァー・ヴァレーのものが輸入されています。
2つを飲み比べればもちろん違います。より冷涼なアンダーソン・ヴァレーの方が、よりスマートな味わいで美しい酸味。ロシアン・リヴァー・ヴァレーはリッチさと口当たりの厚みで勝ります。
とはいえ「飲み比べてこそ」という小難しいものではなく、単体でも十分価値のあるワインです。どちらのピノ・ノワールもかなり高アルコールで、例えば2019年ヴィンテージはともにほぼ14.5%。しっかり風味の成熟を待って収穫されています。
その分熟した風味がしっかり詰まっており、「シルヴァー・オークのスタイル」がピノ・ノワールでも表現されているように感じます。
ピノ・ノワールらしい軽やかな味わいを期待して飲むと、違和感があるでしょう。代わりに香りのボリュームや複雑さ、一口目のインパクトといった要素は、他の産地のピノ・ノワールと比べてもアドバンテージがあります。
となれば1人で飲むより複数人で飲んだ時に魅力を発揮するワインです。風味に豪華さがあるので、比較的ワイン初心者の方にも「なんか高そうな味!」と喜んでもらえるでしょう。親しい友人との堅苦しくない宅飲みにピッタリです。
《テイスティングノート》
アメリカンチェリーや乾燥したバラのような香りに杉のようなニュアンス。リッチな果実感は素晴らしくなめらかで、存在感をもって横に広がっていきます。豊満な味わいが長く余韻へと続いていきます。
《生産者について》
ダンカンファミリーの主力ブランドは「シルヴァー・オーク」。当店でもかなり人気のカベルネ・ソーヴィニヨンをつくります。シルヴァー・オークはカベルネ・ソーヴィニヨンしかつくらないことにこだわりを持つブランド。それゆえカベルネ以外のワインを魅力的な畑からつくるべく1999年に設立されたブランドが「トゥーミー」です。
それゆえ自社畑・契約畑の場所は多岐にわたります。南はセントラル・コーストのサンタ・マリア・ヴァレー。北はオレゴン州のダンディー・ヒルズのワインも手掛けます。
Twomey Cellars Russian River Valley Pinot Noir