《生産者について》
オーナーのイアン・シュラムは1955年、日本を訪問していたときにミツコさんと恋に落ちました。日本で翻訳会社を設立し成功を収めたのちに会社を売却。ヨーロッパに渡ってワインづくりを学び、1984年にナパ・ヴァレーにワイナリーを設立しました。
ワイナリー自体はナパ・ヴァレー北部のカリストガにありますが、妻の名前をつけた「ミツコズ・ヴィンヤード」はナパ・ヴァレー南部の冷涼なカーネロスにあります。全てのワインを450エーカーの自社畑からつくります。
《このワインについて》
カベルネ・ソーヴィニヨンではなく、あえてメルローを飲むときに期待するもの。しなやかでなめらかな口当たりと果実味という魅力を、端正な印象で表現しているのがこのワインです。
単に濃いワインというだけならもっと安くであります。渋味が苦手なら安いナパ・カベでもいいでしょう。でもそういったワインは良く言えばフレンドリー、悪くいえば甘くべたっとした締まりのないワインになりがちです。
クロ・ペガスの味わいは違います。香りに甘いニュアンスは控えめで、引き締まったイメージ。それでいてあまり冷涼産地であることを感じさせない高い凝縮感を持ちます。特にこのメルローは、同価格のカベルネ・ソーヴィニヨンと比べても飲む価値のある1本といえるでしょう。
《テイスティングノート》
濃密に詰まったプラムやリコリスの豊かなアロマ。樽熟成のヴァニラや焦げた木のような香りも感じますが、甘いニュアンスは控えめです。口に含めばその芳醇な果実味がしっかりと主張し、筋肉質な味わいをフレッシュな酸味と細やかなタンニンが支えます。余韻はクローヴや杉などの香ばしい香りで長く続きます。
Mitsuko's Vineyard Merlot Carneros Napa Valley Clos Pegase