《生産者について》
ライン川左岸に広がるドイツ最大の生産地ラインヘッセン。その名前の由来が「千の丘」であるように、なだらかな丘陵地帯がつづく地域です。
丘と丘の間にある窪地は冷気が溜まりやすいため、甘口ワインとして人気のアイスワインが手ごろにつくられる産地です。
その地で甘口ワインのスペシャリストとして名をはせるのが、ハインフリート・デクスハイマー。リースリングに限らず、フクセルレーベやジーガーレーベ、オルテガ、ショイレーベなど様々な交配品種も栽培し、その特徴を活かしたワインづくりをしています。
近年ドイツのワインにも値上げの波が押し寄せています。円安に現地での資材・人件費の高騰、輸送や保管費用の上昇など。さらに地球温暖化によってアイスヴァインが造れない年が増えたことも要因です。10年程度前と比べ、体感ではありますが、ドイツの甘口デザートワインの国内流通している生産者は減っているように感じます。扱っていても、その価格上昇により、数量を減らしているケースが目立ちます。
その中でこのデクスハイマーは圧倒的なプライスリーダーです。様々な品種の自社畑からつくるデザートワインを、この価格で楽しめるとあって注目せずにはいられません。同じ畑・同じ格付けのワインはなかなか毎年入荷しないのが、自然条件の厳しさを物語っています。
《このワインについて》
同じ貴腐ワインでも、ボルドーのソーテルヌとドイツでは、一般にブドウの選別が大きく異なります。
完熟した白ブドウに貴腐菌がつくと、果皮に小さな穴を開けます。乾燥した日中に水分が蒸発し、レーズンのような貴腐ブドウができます。貴腐菌のつき方は粒により異なるので、1つの房に貴腐化したブドウと健全なものが混在します。
ソーテルヌでは基本的に、房単位で貴腐化したものを選別して醸造します。生産量が多いのでその方法が適切です。
それに対してドイツでは、粒をバラバラにして選別し、貴腐化した粒からのみトロッケンベーレンアウスレーゼをつくります。そのためドイツの貴腐ワインの方が糖度が高く、より濃密な甘味が楽しめるのです。
その手間を考えるとこのワインの価格が、一層安く思えてきます。
Weinheimer Kirchenstuck Huxelrebe Trockenbeerenauslese Heinfried Dexheimer