《このワインについて》
プティ・マンサンはフランスの南西部、ピレネー山脈の近くなどで栽培される品種。実が非常に小さく果皮が厚いのが特徴で、灰色カビ病に強いのが利点です。なので樹上で乾燥させる「パスリヤージュ」による甘口ワインなどもつくられています。
糖度が高くなるとともに、非常に高いレベルで酸味をキープします。その性質から、地球温暖化が叫ばれる現代、温暖な気候でも上品な酸味を保てる品種として注目されています。
それに目を付けたのが大分県の安心院ワイン。栽培がしやすく酸をしっかり保ってくれる品種として選んだのがプティ・マンサンです。その選択が成功だったことは、このワインを飲めば一口で分かります。
低温・長時間発酵による鮮やかなフルーツの香りがいっぱいに広がります。アプリコットや金柑、熟したオレンジや黄色い花。味わいはその香りの印象どおりふっくらとしたもので、カリフォルニアワイン好きも納得しそうな充実したフルーツ感。それでいて余韻はしっかり上品な酸味が締めくくります。
「適地・適品種」ということを教えてくれるようなワインです。
《生産者について》
日本でワインづくりが難しい理由の一つは雨の多さです。ブドウの生育期である春から秋にかけて継続的に雨が降ります。収穫期に到来しがちな台風も問題です。水分を多く含む土壌故にブドウの粒が大きくなり、風味の凝縮感が下がってしまうのです。
安心院葡萄酒工房があるのは大分県北部にある宇佐市。そこは瀬戸内気候のために雨が少なく、他の作物に向かないほど乾燥した地域だそうです。
1964年から国営の農地開発事業が始まり、安心院町のブドウが収穫できるようになった1971年に「アジムワイン」が誕生しました。かつては外国産原料も用いてワインをつくっていましたが、2006年には安心院町内のブドウのみに変更。大分県を代表するワイナリーとなりました。
Ajimu Wine Petit Manseng