《フードペアリング》
料理とワインの相性について、しばしば「郷土料理にその地のワインをあわせると美味しい」と言われます。これはヨーロッパワインの長い歴史があってのもの。流通が未発達で地元のワインを飲むしか選択肢がほとんどなかった時代、人々が心地よく感じる料理とワインが選び抜かれていったからでしょう。
フレンチにおいて前菜の定番と言える生ガキ。それに合わせるワインとしては「シャブリ」が有名です。ただしそれは、シャブリの圧倒的な知名度があってこそ。
先述の法則に従うなら、カキにピッタリと言えるのが「ピクプール・ド・ピネ」。ラングドック地方の沿岸、カキが養殖される地の近くでつくられ、飲まれてきたワインだからです。
地中海沿岸に自生する様々なハーブの風味「ガリーグ」。そのハーブ感と柑橘の風味に、塩味に似たミネラル感。溌溂とした酸味を持つスマートな味わいです。カキに限らず、魚介料理全般を美味しく食べるためのワインとして、使い勝手がいいでしょう。
《生産者について》
ドメーヌ・ラ・グランジェットは、モンペリエの南西40kmほどにある生産者。18haある畑の周りには、ローズマリーやタイムなどのハーブが自生しており、それがワインの香りに影響を与えているのかもしれません。ドメーヌのある地ではかつて、アルファルファという穀物が栽培されており、そのための小さな納屋(グランジェット)があったそうで、それがワイナリー名の語源です。
定番と言える白のピクプールの他、赤変異した「ピクプール・ノワール」種から、ピクプールの赤ワインやロゼワインもつくっています。
Picpoul de Pinet Domaine la Grangette