《テイスティングノート》
わずかに残るベリー系フルーツの香りに、ドライフラワーや紅茶、スパイスの複雑なアロマ。熟成が進んでいることがうかがえますが、酸化のニュアンスはありません。10年の年月を最も感じるのは口当たりで、エチケットのシックな黒をイメージさせるツヤのないマットな質感。非常にきめ細かい味わいが、長い余韻へと続いていきます。
熟成のピークは越えているのでしょう。抜栓後の風味変化が大きいので、時間をかけつつも1日で飲み切るのがベストでしょう。
《このワインについて》
ワイナリーに隣接するホーム・ヴィンヤード。他のヴィンヤードを買い足したことで、2015VTから「ホーム」の名前がつくようになりました。
《生産者について》
ブラック・エステートがあるのはニュージーランドのノース・カンタベリー内ワイパラ・ヴァレー。マールボロから南に100kmほどいった海側にあります。1994年に前オーナーであるラッセル・ブラック氏が植樹を開始。それをロッド・ナッシュ氏とその家族が2007年に買い取りました。娘婿のニコラス・ブラウン氏がワインメーカーを務めています。
現在は畑を買い足して、合計24haの自社畑を持ちます。
この地域の年間降水量は600mmと少な目。灌漑(かんがい)が必要かどうかのきわどい量ではありますが、石灰質の土壌ゆえに無灌漑での栽培が可能です。石灰質の母岩はスポンジのような役割を果たし、雨が降れば素早く水がはけるのですが、水分をしっかり保持することで乾燥にも強いのです。
その乾燥した気候ゆえ有機栽培に適しており、2017年にはすべての畑がBio Groというニュージーランドの有機認証をとりました。現在はデメター認証を取得中だといいます。
冷涼な気候に適したピノ・ノワールやシャルドネをはじめ、リースリングやカベルネ・フラン、シュナン・ブランなど多様な品種を栽培しています。ワインになるべく余計なものを加えたくないとの考えから、添加物を使わず、熟成に使うオークも古樽のみ。畑の酵母を培養してスターターとすることで、添加酵母を使わずに安定した醸造を行っています。
Black Estate Home Pinot Noir