《テイスティングノート》
ライムやレモンのような酸味の強い柑橘の香りに、火打石や干し草のようなアロマ。熟したフルーツのニュアンスは控えめで、マールボロのものほどアロマティックではありません。
味わいのアタックは上品で軽快。爽やかでキレのいい酸味を持ちます。果皮から来ているのだろう、ほのかな苦み。「濃厚」「パワフル」といった言葉は全く当てはまらないワインなのですが、余韻がしっかり長く伸びるところにブドウの質の高さを感じます。
《マールボロとの違いについて》
ニュージーランドにおいてワイン生産の中心地は南島のマールボロ地方。圧倒的な生産量です。特にソーヴィニヨン・ブランが人気で、「マールボロ産ソーヴィニヨン・ブラン」は世界的なブランドを築いています。グレープフルーツや青草のようなフレッシュな香り、グァバやパッションフルーツのような熟したフルーツ、高い酸味とバランスをとるほのかな残糖が特徴です。そして手頃な価格が多いのも人気の理由でしょう。
それに対してマーティンボローのものはより高級志向。というのも南からの強い風と痩せた土の影響で、単位面積あたりの収穫量がマールボロの半分だからです。派手さはないもののち密に風味が詰まっているのが違いだそうです。
《生産者について》
パリサー・エステートがマーティンボローにブドウを植え始めたのは1985年。この地のパイオニアであるアタ・ランギに遅れることわずか5年なので、十分に老舗と言えます。
自社畑は72haとマーティンボローの中ではなかなかの規模。そこからつくられるワインは年産3.5万ケース。計算すると平均収量は43hl/haとなり、なかなかの低収量です。
2025年現在、自社畑の60%がBio Groのオーガニック認証を受けており、環境マネジメントに余念がありません。発酵に使う酵母も畑の中で培養しているといいます。
Palliser Estate Martinborough Sauvignon Blanc