《生産者について》
甘口微発泡ワインとしてワイン初心者に人気の「モスカート・ダスティ」。その最高の生産者と言われるのが、このサラッコです。
サラッコ家は1900年代初頭にモスカートの栽培を始めましたが、当時はバルクワインとしてネゴシアンに販売していました。その後現当主のパオロ・サラッコ氏がワイナリーを引き継ぎ、1988年からドメーヌ元詰めを始めました。
カスティリオーネ・ティネッラ村を中心に50haの畑を所有しており、標高は300-460mと高め。この標高が上質な酸味につながっているのでしょう。
ガンベロ・ロッソ誌2018年版でモスカート・ダスティがトレビッキオエリの最高評価を獲得。ワインアドヴォケイト誌でも、「パオロ・サラッコ氏こそモスカートの巨匠」(2011年)「これは要するにモスカートの頂点」(2007年)などと絶賛されました。
《このワインについて》
モスカート・ダスティは親しみやすい芳醇な甘さがある代わりに、酸の低いべったりとした甘味になりがち。なので様々なワインを嗜むようになった愛好家は、なかなか好んで選ばないのが現状です。
しかしサラッコのモスカート・ダスティには、上品な酸味がしっかりとのっています。グレープフルーツや白桃などのアロマに、緑色のハーブのニュアンス。アプリコットを思わせるまろやかに甘い果実味が、やさしい泡にのって広がります。レモンの皮のようなニュアンスのある余韻は爽やかに終わるので、これならワイン通も文句言わないでしょう。
Moscato d'Asti Saracco