《このワインについて》
世界的なワインブランドである「バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド」。そのムートンのスピリットを受けつぐバリューワインとして人気なのが「ムートン・カデ」シリーズです。
有名生産者がつくる安心のカジュアルワインとして世界的に人気で、年間生産本数はなんと1200万本。日本に輸入されるボルドーワインの中で輸入量No.1を誇ります。
「セレクション」シリーズはスタンダードのシリーズの中では上級、「レゼルヴ」シリーズの一つ下に位置づけられます。生産地区は「ボルドー」であり広域であるものの、より上質なブドウが用いられています。
《テイスティングノート》
柑橘や白桃、白い花のフレッシュなアロマ。凝縮感のある果実味ゆえに飲みごたえがあり、フレッシュで高い酸味も尖って感じません。オレンジピールのような余韻をもって消えていきます。
オーク樽熟成は行っていませんが、シュール・リー熟成に由来するうま味感があります。
《ムートン・カデのはじまり》
ボルドーは収穫期に雨が降ってしまうことも多い、ブドウ栽培が難しい土地です。なのでメドック地区のトップの一角に君臨する「シャトー・ムートン・ロートシルト」といえども、満足のいくワインがつくれない、いいブドウが穫れなかった年もあります。このブドウでは、いつもムートンを楽しみにしている顧客を満足させられない。
そこで考えたのが、弟分(=カデ)のグレードのワインをつくること。「ムートン」の看板ブランドを守るため、その基準に達しないワインを安く販売したのです。これが「セカンドワイン」の先駆けだと言われます。
現在は「ムートンのチームがつくるデイリーワイン」という位置づけに変わり、正式なセカンドワインは別銘柄となりました。それでもムートンのブランドを冠したワインの一つであり、知名度も入手性も抜群です。
Mouton Cadet Selection Blanc