《生産者について》
観光地とロゼワインで有名なプロヴァンス地方。その中により上級のワインをつくる産地「バンドール」があります。
そこでムールヴェードルにこだわったワイン造りをするのが、ラフラン・ヴェロルです。ワイナリーの歴史は少なくとも17世紀初めまで遡ることができる、伝統のあるワイナリーです。
ラフラン・ヴェロルの特殊な点は土壌です。
バンドールの畑は一般的には珪土や石灰質土壌が多いと言われます。それに対してここは粘土土壌が広く分布しており、その一部には珍しい青粘土質土壌が存在します。
青粘土質といえば、ボルドーのシャトー・ペトリュスやシャトー・ディケム、ジュラのシャトー・シャロンといったそうそうたる著名ワイナリーが、その土壌の畑からグラン・ヴァンをつくっています。
この土壌はしっかり水分を蓄積するため、たとえ雨が全く降らない春夏だったとしても、冬にため込んだ水分を供給してくれるそうです。
《テイスティングノート》
ぎゅっと詰まったカシスやブラックベリーの香り。カカオのニュアンスもあります。豊富でありながら緻密なタンニン。力強く品のある雰囲気です。抜栓後も時間をかけて美味しくなっていくワインでしょう。
土壌だけで「ペトリュスみたい」なんて安直に言うつもりはありませんが、なんとなくポムロールに似た上品な雰囲気があります。ポムロールっぽさが味わえてこの価格なら、手頃だと言えるでしょう。
Domaine Lafran Veyrolles Bandol Rouge Tradition