《ボルドーのロゼワインについて》
ボルドーにおける「伝統的なスタイルのロゼワイン」というのは、セニエ法でつくられます。これは「短時間のマセラシオン」とも呼ばれ、赤ワインのように果皮とともに発酵をはじめ、適度な色合いになったらプレスして果汁を抜き取り、果汁のみで発酵を終えます。わずかにタンニンも抽出され、色も味も濃い目のロゼワインとなります。
それに対して近年ロゼワインのスタイルとしては、フレッシュで軽やかなものが人気。「直接圧搾法」にてジュースを分離してから発酵させます。色は淡く口当たり軽やかです。
どちらかのスタイルを選んでつくるのが普通ななかで、シャトー・ド・パランシェールは両方のスタイルでつくります。
この「ボルドー・クレーレ」が短時間のマセラシオンでつくる、昔ながらの濃いボルドー・ロゼ。芳醇な赤いフルーツの風味。フレッシュできめ細やかな果実味の奥に、少しだけ渋味を感じます。
ぜひ「ラ・ローズレ」のモダンでフレッシュなスタイルと比べてみましょう。サクランボやイチゴのようなチャーミングなアロマ。スッキリ高い酸味を持ち、はつらつとした印象です。
あなたはどちらが好みですか?この違いは今後ロゼワインを選ぶ指標となるでしょう。
《生産者について》
シャトー・ド・パランシェールがあるのは、アントゥル・ドゥ・メールの最東部。海からの影響が少なく、夏に暑く冬に寒い内陸部です。この気候が成熟度が高く酸も保ったブドウを生むといいます。
ここでは畑の土壌分析を綿密に実施。32もの区画に分けて栽培・収穫をしています。高級ワインでは一般的なことですが、普段飲み価格のワインで手間のかかる区画管理をするところは稀です。
Chateau de Parenchere Bordeaux Clairet