《グルナッシュのスタイルについて》
グルナッシュ生産の中心は南仏やスペインであり、凝縮感が高いワインが多くつくられています。「手頃な価格でも濃くて飲みごたえのある赤ワイン」それがグルナッシュのイメージではないでしょうか。
確かに温暖産地であれば非常に高い糖度まで熟すので、パワフルなワインをつくることもできます。一方で果皮が薄くタンニンは穏やかなのが特性であり、早く収穫すれば上品でスムースな味わいに仕上げることもできます。
このワインを含め、南アフリカのスワートランドではいくつかそんな「まるでピノ・ノワール」のようなグルナッシュがつくられています。渋味穏やかでピュアな果実香を持ち、軽い口当たりで上品な酸味で締めくくられる。控えめながら味わい深いワインは、ソファーでリラックスして時間をかけて楽しみたくなります。
《2021VTの公式テイスティングノート》
グルナッシュらしい透き通ったルージュ。香りはフレッシュなラズベリー系の赤い果実主体、奥にハーブ系のニュアンス。口に含めば、程よい果実味。エレガントなタンニン、かつ柔らかい。フェノリックライプネスもいい。純粋なグルナッシュのミッドパレット、優しいフィニッシュがある。
(※これを参考に違いを楽しんでいただきたいとのこと)
《生産者について》
南アフリカ、スワートランドの著名生産者であるバーデンホースト。そこで働きながら自らのワインをつくるのが、佐藤圭史さんです。南アフリカでワインをつくるのは、日本人として初めて。
もともとはオレゴンワインからこの世界に没頭し、サラリーマンをした後、ワインバーを開業。その後南アフリカワインに衝撃を受けて、ワインをつくる側に回ります。バーデンホーストのアディと親交を深め、彼のワイナリーを手伝いながら、2017年に自らのワインをつくり始めました。
ワインの名前「Cage」は、留学時代の圭史さんの相性であるとともに、「C=Cape」「A=Adi」「G=Greeting」「E=Earth」という意味も込められています。南アフリカで出会った人々と大地への感謝の名前なのです。
Cage Grenache Noir