《グラン・レセルバとは》
「グラン・レセルバ」やそれに類する言葉の意味は、簡単に言えば長く熟成させたこと。その定義は国によって規定があったりなかったり。スペインはきちんと決まっています。
赤ワインに「グラン・レセルバ」を表記するには、60か月以上の熟成、そのうち18か月以上が樽熟成が必要と規定されています。つまりブドウを収穫してから出荷まで5年以上もかかるということ。
熟成期間を長くとるのは、通常は風味の凝縮感が高い上級のブドウからつくるワインに対して行われます。力強いタンニンが熟成でまろやかになっていくからです。それゆえグラン・レセルバはラインナップの中で高級品で、価格は高価な傾向。まさか実売価格1000円程度というのは予想外です。
《このワインについて》
ガルナッチャを中心につくられるこのワインは、グラン・レセルバに必要な60か月を全てオーク樽の中で熟成。この2015VTのブドウが非常に良かったため、長期間の熟成をしたそうです。
実はこれほど安いのには理由があります。販売しているのはフェルナンド・カストロ社ですが、自らつくっているわけではありません。スペインの大手ワイナリーがつくったグラン・レセルバを、名前を公開しない契約で購入しているのです。だからこそこの価格が実現しました。
《テイスティングノート》
プラムやブラックチェリーのような果実味に、ヴァニラやトーストのような樽香。それらが長い熟成によって一体となっています。非常になめらかなタンニンと余韻の広がりはさすがグラン・レセルバといったところで、とてもこの価格とは思えません。
Vinas del Lastra Fran Reserva