《生産者について》
マルケス・デ・ムリエタはスペインのリオハに現存する最古のワイナリー。1852年にルチアーノ・デ・ムリエタ氏によって設立されました。
当時人気のあったボルドーワインに学び、木樽熟成や除梗の技術を導入。理想のワインをつくるために自社畑をもち、栽培をコントロールすることが大事だと考えます。リオハにその概念をもたらしリオハワインの品質を高めたことから、スペイン王室より「マルケス=侯爵」の称号が与えられました。ムリエタ家はその後ワイナリーを売却。1983年からは現在のクレイセル家がオーナーとして、伝統を受け継ぎながらも最新の技術を導入しています。
《このワインについて》
「グラン・レゼルヴァ」というスペインの規格は、最低5年の熟成、うち18か月以上はオーク樽熟成と定められています。それほどの年月を経てこそ「スペイン産高級ワイン」のブランドを背負うに値すると考えられているからです。熟成の時間によりワインの渋味はまろやかになります。むしろ5年の年月が必要なほどの強烈なタンニンを持つパワフルなワインなのです。
生産者のラインナップでは中位に位置づけられるこのワインもまた、厚みのある口当たりと芳醇な味わいがしっかりと表現されています。
《テイスティングノート》
プラムやカシス、ブラックベリーといった黒く熟したフルーツの香り。アメリカンオークを使っているので甘いヴァニラ香はありますが、果実の香りとよく溶け込んでいてあからさまなものではありません。オリーヴのような複雑な風味も。口に含んで広がる味わいの密度は圧倒的で、シルキーなタンニンがしっかり味わい全体を引き締めます。
Marques de Murrieta Gran Reserva