《このワインについて》
北海道のワインとしては近年はドメーヌ・タカヒコの成功もありピノ・ノワールが人気です。一方で昔からワイン用ブドウとして栽培されてきた品種といえば、ケルナーが挙げられるでしょう。
ドイツ系品種として耐寒性があり熟しやすいケルナー。キャメルファームワイナリーのケルナーは樹齢40年以上のものを使います。
ヨーロッパと比べた時、樹齢40年というのは決して古くありません。しかし日本の湿度の高い環境ではなかなかありません。生食用ブドウの方が市場規模が大きい中で、40年も前からワイン用ブドウ品種を育て続けてきたこと。それ自体が奇跡のようなもので、この白ワインに味わいの奥行を確かに与えているように感じます。
《テイスティングノート》
グレープフルーツやみかん、白桃や洋ナシのようなアロマが豊かに広がります。口に含んだ時の果実感にしっかり密度があります。この凝縮度となめらかさはおそらく甲州種では実現できませんし、他の品種も含め2000円台の日本の白ワインにはないものです。心地よい酸味はやや高めながら丸みがあり、グレープフルーツのようなほろ苦さとともにキレイに消えていきます。
《生産者について》
キャメルファームワイナリーは、キャメル珈琲グループの農業法人として2014年に設立されました。
1980年代から北海道余市でワイン用ブドウを栽培してきた藤本毅氏。イタリアにて醸造家として輝かしい名声を得ていたリカルド・コタレッラ氏。強力な助っ人の協力を得てスタートしたこのプロジェクトは、まだ10年程度の歴史ながらすでに世界と戦える品質のワインをつくりだしています。
Camel Farm Winery Kerner