《テイスティングノート》
香りは割と控えめです。洋ナシ、カモミール、ホワイトペッパーなど。程よい凝縮度の果実味にやや高めだが丸い酸味。これだけなら割と普通の白ワインです。余韻が面白い。タンニンに似たような少し収斂性のある苦みに似た刺激。それでいて決して不快ではなく、合わせる料理次第ではうま味を引き出してくれそうです。
なかなか他に飲んだことのない味わいの不思議な白ワイン。ブドウ品種がピノ・ノワールとバルベーラだからです。
黒ブドウを使い、果皮の色を抽出せずにジュースだけを発酵させた、いわゆる「ブラン・ド・ノワール」。それ自体はそこまで珍しくありません。それにバルベーラを用いるのは聞いたことがない。なかなか不思議な印象を受けるワインです。
《生産者について》
カステッロ・ディ・チゴニョーラ、つまりチゴニョーラ城が建てられたのは1212年。城はいろいろな人の手を経て、故ジャンマルコ・モラッティ氏と彼の妻レティシアの手に渡ります。
イタリアの強豪サッカーチームであるインテル・ミラノ。そこの元オーナーであるマッシモ・モラッティ氏の弟がジャンマルコです。しかも妻のレティシアは元ミラノ市長。そんな華やかな家系が30haの畑でのワイン造りに情熱を注ぐのですから、高品質なワインが出来上がるのは当然と言えます。
Castello di Cigognola Bianca