《生産者の特徴》
本国アメリカでも入手困難だというシャルドネとピノ・ノワールのプレミアムワインをつくるリース。その構想が始まったのは2001年のこと。ベンチャー・キャピタルで成功を収めたケヴィン・ハーヴェイ氏が始めました。氏はブルゴーニュやイタリアワインのコレクター。それもあってかカリフォルニアの中でも冷涼地域に畑を求めます。
現在輸入されているものはすべてサンタ・クルーズ・マウンテンにある6つの自社畑からつくられるもの。ビオディナミで管理された無灌漑の畑から生まれるブドウは低収量・高品質。上級クラスのワインをシングルヴィンヤードでつくり、複数畑からスタンダードクラスをつくります。
カリフォルニア北西部のアンダーソンヴァレーにも畑を開墾中。いずれ更に冷涼な畑から上品なワインがつくられることでしょう。
生産量のほとんどがメーリングリストで完売するほどの人気。評論家のアントニオ・ガッローニ氏は「見つけたら迷わず手に入れてほしい」と絶賛します。
その味わいの特徴は一言でいうなら豪華な風味。香りのボリュームが大きく、しっかり樽香と調和した凝縮感のある果実味を持ちます。それでいて酸味が低いことはなく、骨太で全体を引き締めており、ベタっとしたイメージはありません。
3,000円前後の樽シャルドネと比べてもしっかり格の違いを感じさせてくれます。なので特別な日に普段の2倍、3倍の価格のワインを飲んでみたいとき、しっかりその期待に応えてくれるでしょう。
《テイスティングノート》
黒系のベリーやチェリーのような熟した果実香に、炭やタバコの葉のような香ばしいニュアンスが混ざります。ローズマリーやユーカリなどの清涼感のあるハーブのニュアンスも。ラズベリーやカシスのような甘酸っぱい果実味が広がり、上品なタンニンを持つしなやかな口当たり。洗練されたブルゴーニュ的な余韻で終わります。
Rhys Pinot Noir Santa Cruz Mountains