ここ2年ほどで値ごろ感のあるブルゴーニュワインの在庫は、ネット上からほとんど姿を消しました。
新しく入荷してくるワインがあまりに高騰するため、「売れ残ってる古いヴィンテージの方が安いやん」という状態。数年前まで「こんなに在庫かかえて大丈夫?」なんて言われていた数社のインポーターですが、極端な話「売るものがない」状態だといいます。
なのでバックヴィンテージのワインのほとんどは、最近日本に入ってきたものばかり。そうなると熟成ポテンシャルのある高級品の方がむしろいろいろ入荷します。リリースしてそれほど待たず飲める普及品の方が手に入れづらい。
今回入荷したのは、「そんなに高くないワインのバックヴィンテージ」という気軽に手を出せるレアワインです。
《生産者について》
ジャン・マルク・ミヨは1992年設立のまだ新しいドメーヌ。現在は代替わりをして、娘のアリクスが陣頭指揮をとっています。ワイナリー自体はニュイ・サン・ジョルジュにありますが、所有している畑はヴォーヌ・ロマネ~ヴージョの間にあり、特にグラン・エシェゾーがフラッグシップワインです。
近年はブルゴーニュのどの地域でも、控えめでエレガントなスタイルを目指すつくり手が圧倒的に増えています。その中でこのドメーヌは設立当初からそのスタイルを貫いています。
《このワインについて》
ドメーヌの近く、コンブランシアンにある単一区画からつくられるワインです。
若いころの典型的な味わいは、クランベリーやレッドカラントなどの赤いベリーのアロマに土のニュアンス。爽やかな酸味と柔らかいタンニンを持ち、広域クラスとは一段階ちがった飲みごたえをそなえたものです。5年以上の熟成を経てどう変化しているでしょうか。
Cote de Nuits Villages Aux Faulques Jean Marc Millot