《生産者について》
メゾン・シャンジーは日本にはまだほとんど輸入されていませんが、実は年産25万本と結構な規模の生産者。1974年に家族経営のドメーヌとしてスタートしたのですが、2012年に投資ファンドであるOLMAグループの傘下に入り、ドメーヌ兼ネゴシアンになりました。32haの自社畑に加えて購入ブドウで事業を拡大し今では40近いワインをつくります。
《割安感のあるシャロネーズのワイン》
2022年は全世界的にワインが値上がりした年でしたが、ブルゴーニュでは数年前から目を疑いたくなるような値上がりが続いていました。しかしその高騰は人気のある生産者・著名な特級畑に集中しており、コート・ドール以外の値上がりは比べるならかわいいもの。コート・シャロネーズのワインは円安の影響以上には変動していません。
コート・ド・ボーヌのすぐ南側に位置し、気候や土壌でも共通点の多いシャロネーズのワイン。賢い飲み手は村名・1級が5000円前後からいろいろ楽しめることに気づいています。
《テイスティングノート》
赤い果実や花のような風味に集中力のあるピノ・ノワール。例えばヴォーヌ・ロマネに匹敵するような華やかな香りのボリュームはありませんが、背伸びせずコンパクトによくまとまっています。2019年らしい引き締まった酸味が全体をよく引き締めています。ブルゴーニュ好きが飲んでがっかりすることはまずないでしょう。
Rully Rouge En Rosey Maison Chanzy