《生産者について》
フェイラはソノマ・カウンティ沿岸部の冷涼な畑からつくられるピノ・ノワールとシャルドネに定評のある生産者。
オーナーのエーレン・ジョーダンはナパのジョセフ・フェルプスで経験を積んだのち、北ローヌのジャン・リュック・コロンボに師事してワインづくりを学びました。2008年には「サンフランシスコ・クロニクル」のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。
自社畑と購入したブドウをバランスよく使い、多くのキュヴェを手がけます。このワインに関しては25%が自社畑です。
ワインのスタイルとしては「限りなくナチュラル」と言われる通り、醸造においてそれほどテクニックを駆使するタイプではなく、新樽の風味も控えめ。しかし、いわゆる"自然派ワイン"的なニュアンスは皆無で、果実味をしっかり感じ、ベリー系フルーツの中にオレンジも感じる「カリフォルニアのピノ・ノワール」的なスタイル。それでありながら、心地よい酸味がよく伸びるエレガントなバランスです。
《テイスティングノート》
「ソノマ・コーストは冷涼でピノ・ノワールに向いている」とはよく目にする文言ですが、そうとは思えないぽってり酸の低いワインが少なくない昨今。しかしフェイラに関しては別です。
アメリカンチェリーやストロベリーのような甘やかな果実香は確かにありますが、決して酸は低くなくピノ・ノワールの魅力を表現するのに十分あります。シナモンのようなベーキングスパイスを思わせる甘いアロマも。上品ながらリリース仕立て、開けたてから楽しめる親しみやすさを持っています。
Failla Pinot Noir Savoy Vineyard