《このワインについて》
フュルストの本拠地があるビュルクシュタット村。そこの村名格にあたるワインです。
スタンダードとなる「トラディション」とともに、リリースされてすぐから楽しめます。村名格だからこそ、「クリンゲンベルガー」とテロワールの違いを比較する楽しみがあります。
マイン川から離れている緩斜面の畑なので、より繊細で軽やかな味わいに感じるでしょう。
《2021年ヴィンテージについて》
ブルゴーニュやボルドーにおいては大変な試練の年となった2021年。フランケンにおいては霜の被害はでなかったものの、開花の時期に雨が降って収量が減りました。しかしその後は特別病害に悩まされることもなく、純粋に冷涼でクラシックな品質の高いヴィンテージとなったそうです。温暖な2020年とは対照的でしょう。
《生産者について》
ジルヴァーナー種を使った辛口白ワインが著名な産地フランケン地方。その中でも西側に位置し、マイン川の支流、エルフ川に面した産地ビュルクシュタットにフュルスト醸造所はあります。
ジャンシス・ロビンソン女史やシュチュワート・ピゴット氏などの著名なワインジャーナリスト達が絶賛し、「フュルストはドイツのピノマジシャン」、「ブルゴーニュはビュルクシュタットにあり」と評され、今や世界のピノ・ノワール好きの間では知らぬ者はいない存在となりました。
フュルスト醸造所前当主パウル・フュルストさんは、1971年に若干16歳でラインガウ地域の名門シュロス ヨハニスベルクにて研修を終了。21歳の頃、当時2ha規模のフュルスト醸造所の当主であった父を亡くし、急遽、醸造所の後継ぎになり、独学でワイン造りを学びました。今では畑は22haまで拡大し、フランケンきっての名門生産者となりました。
ゴー・ミヨ誌5つ房評価の生産者であり、現当主パウルさんは2003年度最優秀醸造家受賞。息子セバスチャンさんは2019年度のファルスタッフ誌、2022年度のヴィヌム誌において最優秀醸造家受賞。ドイツのワイン誌3冠に輝いた、異例のつくり手です。
Furst Burgstadter Spatburgunder