《ヴァン・ジョーヌとは》
フランス南東部、ジュラ地方には「Vin Jaune黄ワイン」と呼ばれる珍しい白ワインがあります。
この地方の地ブドウであるサヴァニャンを用いて、小樽の中で最低6年の間熟成。木樽で熟成した場合、木目を通してワインが蒸発するので量が減ってきますが、ヴァン・ジョーヌではウイヤージュ(補酒)が禁止されています。その結果、ワインの表面にフルール・デュ・ヴァンと呼ばれる酵母の膜が生成され、ワインの色は濃い黄色になっていきます。ワインはクラヴランと呼ばれるこの地方特有の620mlの瓶で出荷されます。
産膜酵母の下で酸化熟成されるため、ワインは非常に独特で複雑な風味を持ちます。世界中見渡しても似たようなワインはありません。いろいろなワインを飲んできた方でも、「こんなワインがあったのか!」驚くはず。あなたの「ワイン」観が広がるかも?
《テイスティングノート》
クルミやローストアーモンド、クミンシード、ナツメグ、バニラ、ハチミツ、ドライフルーツ・・・こういった様々な香りの要素も確かにあるのですが、これらでは表しきれない「ヴァン・ジョーヌの香り」が確かにあります。旨みあふれるまろやかな味わいで、一口目から主張する濃厚な風味。申し分ない酸と豊かなミネラルを持つ高級感のある味わいです。
決して万人受けするタイプではありませんし、一人でたっぷり飲むものでもありません。通が集まるワイン会や、食後酒的に少しずつ楽しむといいでしょう。
《生産者について》
フィリップ・ヴァンデルはワイン評論家のヒュー・ジョンソンが、ジュラの銘醸地レトワールにてトップに挙げる生産者。13haある畑のうち、粘土石灰質の区画にはシャルドネを、石灰泥灰岩土壌にはこのサヴァニャンを植えています。
Vin Jaune L'Etoile Domaine Philippe Vandelle