ルチアーノ・サンドローネ
について、より詳しく

ゆったりとした音楽とともに、目を閉じて味わいたい。
ルチアーノ・サンドローネ

「自分の哲学でワインを作りたい」
その思いで始めてから40年余り。
彼のワインは世界中で楽しまれるようになりました。

イタリアワイン愛好家以外にはあまり身近ではないであろう、ピエモンテ州のワインとバローロ。

彼のワインをどう楽しめばいいのか。
イタリアの中でも特異な存在と言える「ネッビオーロ」の魅力とともに、サンドローネの魅力をご紹介します。

バローロのできるところ

「王のワインにして、ワインの王」
そう称えられるバローロとは、ピエモンテ州でネッビオーロというブドウから作られる赤ワインです。

バローロの生産地域は、トリノの少し南にあります。
アルバ周辺でネッビオーロの栽培は盛んですが、「ネッビオーロ・ダルバ」と「バローロ」の間には明確な違いがあると言います。

アルバのすぐ北側をほぼ東西に流れるタナロ川が、バローロ地区とロエロ地区をきっちり分けています。

その最大の違いは地質です。
川の北側ロエロ地区は、砂質土壌。
やさしくなめらかなタンニンを感じます。

それに対して川の南側のバローロ地区は、粘土石灰質。
ストラクチャーのあるワインが生まれます。

『ストラクチャー』という表現は、ある程度高級なワインに対してポジティブな表現として使われます。
直訳すれば「構造」です。味わいに立体感がある。スケール感を感じるときに使います。

これが「ネッビオーロ・ダルバ」と「バローロ」の大きな違いです。

ネッビオーロというブドウ品種の特徴は、豊富なポリフェノール、タンニンと高い酸味。
それがワインを酸素から守る働きをするため、非常に高い熟成能力を持ちます。

良質なものは30年でも50年でも熟成させることができる。
味わいの高貴さとこのポテンシャルから、「ワインの王」と言われるようになったのでしょう。

サンドローネがつくる3つのブドウ

バローロは高級ワイン。楽しむには熟成が必要。
そんなものを、ピエモンテの人が常日頃飲んでいるわけではありません。

彼らが日常的に飲んでいるのは、ドルチェットやバルベーラという品種。
ブドウの見た目からして大きく違います。

ネッビオーロ

「バローロ」「バルバレスコ」などを生み出す高貴品種。粒が小さく豊富なタンニンを含みブドウの色も濃い目ですが、ワインの色合いは淡いものの方が多いです。(その中でルチアーノ・サンドローネはやや濃いめの色合いです)
酸味も高く若いうちはインクのような香りがするものもありますが、熟成すると複雑味を増しキノコのような深い香りを感じます。

バルベーラ

粒が大きくワインは明るい色合いで、さっぱりとした酸味と軽い口当たりが特徴の品種です。
ネッビオーロよりも手ごろな価格のものが多い一方で、一流生産者によるものは下手なバローロ、バルバレスコに負けません。
サンドローネは収量制限によってしっかり完熟したバルベーラを収穫。しっかりフレッシュな果実味を感じる、気分をリセットしたいときに飲みたい赤ワインを作っています。

ドルチェット

ピエモンテの人が常日頃飲むワインのブドウ。小粒でワインの色合いは濃いものの、渋味や酸味は穏やかで果実味主体の親しみやすいワインとなります。
価格は手ごろで「Easy」なワイン。日々の家庭料理とマッチします。

サンドローネの歴史・ルチアーノ氏の生い立ち

設立者であるルチアーノ・サンドローネは1946年生まれ。
代々ワインづくりをしてきたわけではなく、両親は大工の仕事をしていました。

15歳の時から、バローロの著名な生産者であるジャコモ・ボルゴーニョ、 マルケージ・ディ・バローロで修業し、ワインづくりを学びました。

1977年「カンヌビ・ボスキス」の畑と出会い、購入したところから、ワイナリー「ルチアーノ・サンドローネ」の歴史は始まります。
自身のワイナリーを作るなり、アメリカのバイヤーの目に留まって輸出がスタート。エチケットも今の洗練されたデザインへと変わり、その名は世界に知れ渡っていきます。


1999年には増えてきた生産量に対応すべく、ワイナリー施設を一新。
余裕のできたセラースペースを活かし、「sibi et paucisシビエトパウチ」と呼ばれる蔵出しのバックヴィンテージを始めました。
バローロの2種は樽熟・瓶熟合わせて10年を経て、年間1000本程度リリースされます。

2つのバローロ レ・ヴィーニェとカンヌビ・ボスキス&アレステ

ワイナリーの歴史とともにあり、ルチアーノが一番大切にしている畑が「カンヌビ・ボスキス」
その畑単一のブドウから作られるバローロが、青ラベル、サンドローネのフラッグシップです。

2013年ヴィンテージより、そのワインの名前が変わりました。
2人の孫、「アレシア」と「ステファノ」からとった「アレステ」。中身は同じ。
家族愛に満ちた新たなフラッグシップの登場です。

それに対して「バローロは伝統的に、畑をブレンドするものだ」という考えで作られるのが、赤ラベル、レ・ヴィーニェ。
4つの畑のそれぞれ特徴をもつブドウを、そのヴィンテージに応じてブレンドすることで、理想とするバローロに近づけます。
なので、パーカーポイントの評価は多くの年で、レ・ヴィーニェがカンヌビ・ボスキスを上回っています。

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ワインスペック

生産地イタリア > ピエモンテ
ワイナリールチアーノ・サンドローネ
原語表記Luciano Sandrone Nebbiolo d'Alba Valmaggiore
ブドウ品種ネッビオーロ 100%
醸造・熟成ステンレスタンク発酵、500Lのフレンチオークで12か月熟成、後に瓶熟9か月
飲みごろ温度15 - 18℃
おすすめグラスブルゴーニュグラス
ボトルサイズ750ml
栓のタイプコルク
JANコード8022534320753
インポータージェロボーム
評価ヴィノス93点(2019VT)、パーカーポイント93点(2019VT)

《生産者について》
故ルチアーノ・サンドローネ氏が起こしたこのワイナリーは、現在娘のバーバラ・サンドローネ氏とその子供たちによって経営されています。
ルチアーノ・サンドローネといえば、フラッグシップワインの「バローロ・カンヌビ・ボスキス」が有名。ワイン漫画「神の雫」にて、12使徒という物語でも特に重要なワインに選ばれたことで注目を集めました。
現在は「アレステ」と名前を変えたそのワインだけでなく、エントリークラスからどれも上質につくる生産者です。ネッビオーロだけでなくバルベーラ、ドルチェットも手掛ける、この地方のワイナリーとしては基本のラインナップ。特徴としては口当たりの質感ではないでしょうか。ワインのクラスやヴィンテージを問わず、緻密で整った印象を受ける味わいが魅力です。

《このワインについて》
「ネッビオーロ・ダルバ」は通常「バローロ」よりも下級の位置づけです。この価格は十分にバローロも購入できる金額です。にもかかわらずこのワインをおすすめできる理由は、バローロとは違うネッビオーロの魅力を表現しているからです。
地区と製法が違うのはもちろんですが、土壌の違いによってタンニンの質が違います。タナロ川北側のロエロ地区は砂質土壌なので、やさしくなめらかなタンニンが特徴。バローロより短い熟成によるピュアな果実味と、若いうちから楽しめる豊富なのに不快ではないタンニン。ネッビオーロらしい上質な酸味に思わずうっとりします。

《テイスティングノート》
レッドチェリーやラズベリーの香りにバラの花びらのような華やかさ。ほのかにコショウのニュアンスも感じます。果実味に透明感があり非常に緻密。タンニンはしっかりとあるもののしなやかで、余韻に向かって長く続き、上品な印象で消えていきます。

Luciano Sandrone Nebbiolo d'Alba Valmaggiore

【バローロとは違うピュアなネッビオーロの表現】 ルチアーノ サンドローネ ネッビオーロ ダルバ ヴァルマッジオーレ 2021

商品番号 61004198
  • 赤ワイン
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価格 ¥ 6,402 税込
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