《生産者について》
1853年に設立されたカレスキー。南オーストラリア州きっての銘醸地であるバロッサ・ヴァレー、グリーノックに位置します。
それから約170年間、一貫して無農薬・無肥料でブドウを栽培してきました。「有機栽培」という概念がない時代からです。オーストラリアを代表するプレミアムワインで、ペンフォールズがつくる「グランジ」にブドウ提供してきた栽培家の一つでもあります。
シュナン・ブランやカベルネ・ソーヴィニヨンなど多様な品種を栽培していますが、特に評価が高く樹齢の高い畑を持っているのは、シラーズやグルナッシュなどのローヌ品種です。
カレスキーのワインは、単なる「濃厚」という言葉ではあらわせない、ブドウのパワーのようなものを感じます。
《このワインについて》
カレスキーはこの「モッパ」と少し価格が上の「グリーノック」の2つのシラーズをラインナップしています。その違いは単一畑か否かと、補助品種の有無。「グリーノック」は、グリーノック・クリークにある単一畑から、シラーズ単一でつくられます。
今とはラインナップ構成は違うでしょうが、2003年ヴィンテージではロバート・パーカーからバレルテイスティングにて97‐100点の高評価を受けたワインです。
《テイスティングノート》
熟成に用いるオークの新樽比率は35%。カレスキーのほかのワインより少し高めです。それゆえかフルーツを練りこんだパウンドケーキのような複雑で甘いアロマが感じられます。ココアやリコリス、ヴァニラビーンズなどのバロッサ・シラーズの典型的な香り。シラーズ単一ながらも非常に複雑な風味を感じるのは、グリーノックの畑に3種類の土壌があるからでしょうか。力強いタンニンが感じられます。何十年と熟成していくことでしょう。
Kalleske Greenock Shiraz