欠点のない整った味わいで、マールボロ産ソーヴィニヨン・ブランの特徴を素直に表現するのが、ドッグ・ポイントの特徴です。
《生産者について》
ドッグ・ポイント・ヴィンヤードの創設者は2人。この地域のトップ生産者「クラウディ・ベイ」にて、栽培責任者を勤めたアイヴァン・サザーランド氏。それから醸造責任者を勤めたジェームス・ヒーリー氏。大手ワイナリーを卒業して自分たちのワイナリーを設立した流れです。
人口より羊の数が多いニュージーランド。羊飼いたちが飼っていた犬の一部がかつて逃げ出して野犬化したころがあったそうです。「羊が犬に襲われるから気をつけろ」という場所を「ドッグポイント」と呼んだそうです。現在は危険な野犬はいませんが、その名前を継承したとのこと。
《ブドウの手摘みについて》
「ブドウは手間をかけて手摘みした方が高品質」一般的にはそう思うかもしれません。傷んだブドウを避けてしっかり熟した房だけを収穫できるから。間違いではありません。
しかしニュージーランドで行われた調査では、ソーヴィニヨン・ブランのワインにおいて手摘み収穫よりも機械収穫の方が品質が高かったことが分かっています。機械収穫は手摘みではなしえない速さがあるからです。
それでもドッグポイントは品質のために手摘み収穫を採用しています。収穫する人数を増やして短時間で行うこと。しかも熟練の作業員を育てることで、より高い品質を実現しているのでしょう。
《テイスティングノート》
ステンレスタンクで発酵・熟成され、フレッシュなアロマを大事に醸造されたソーヴィニヨン・ブラン。
グレープフルーツのような、苦味を伴う柑橘類の爽やかな香り。グァバなどのフルーツの風味とドライな酸味が見事に調和しています。
この地域のワインとして非常にクラシカル、典型的な味わいで、真正面から品質で勝負するという生産者の気概が伺えます。
Dog Point Sauvignon Blanc