《生産者について》
テッレ・デル・バローロはこの地域で最大規模の生産者組合。60年以上の歴史があり、契約農家は400軒、約650haもの広大な畑がこの組合に属します。
様々な地域から大量のブドウが持ち込まれ、それを捌いていくつもの素晴らしいワインへと導くのは、醸造家であるダニエーレ・ポンツォ氏。
テッレ・デル・バローロの味わいはややクラシックな傾向にあるものの、彼は決してモダンな技術を否定するわけではなく、品質を向上するために柔軟に取り入れています。
その一環が樽の研究。様々な樽が自分のワインに及ぼす影響を調べる研究室をもっています。曰く「樽の使いは画家が色を選ぶようなもの」。
《ワインについて》
近年はブルゴーニュの考え方を取り入れて、バローロでも畑ごとにワインをリリースする流れがあり、テッレ・デル・バローロもそうしています。しかし本来伝統的なバローロは複数の畑のブドウを醸造家のスキルと哲学をもってブレンドし造り上げるもの。ブレンドすること自体が品質が低いことは意味しません。
畑の土壌は粘土石灰質。標高の高いエリアはブドウの品質がヴィンテージで大きな差が出るので、標高の低いエリアのものと上手にかけあわせます。
フレンチオークの大樽で18か月以上熟成し、瓶熟と合わせて38か月の熟成の後リリースされます。
《テイスティングノート》
教科書的なバローロと言える、スミレや小さな赤い果実のような抑制された言葉にしづらい香り。若いバローロとしてはタンニンは比較的ソフトで、リリース後すぐ楽しんでもらえるようにという生産者の意図を感じます。
Barolo Terre del Barolo