《生産者について》
ワイナリーの歴史としては南アフリカどころか世界最古クラス。ラステンバーグの地に畑が開かれたのは、1682年だといいます。
1781年には年間3万リットルのワインを生産していた記録があるそうです。
分割されたり荒廃した時期もありましたが、1941年からはバーロウ家が所有し安定。現在はサイモン・バーロウ氏が当主として腕を揮います。
ワイナリーが位置するのは南アフリカきっての銘醸地ステレンボッシュの北側。シモンズバーグ山脈とエルダーバーグの斜面に畑が広がります。
180?450mとそこそこの高さがある標高も理由ではありますが、それ以上に畑が山影になる時間があるため、日照が制限されます。ゆえに平地の畑に比べて冷涼で、上品な酸味を持つカベルネ・ソーヴィニヨンがつくられます。
《テイスティングノート》
香りには甘く熟したフルーツの香りはあまり感じられず、カシスやブラックベリーのような酸味を予感させるもの。それから程よいオーク樽の風味を感じます。味わいの骨格はしっかりしていてフレッシュなタンニンとキュッとしまる酸味が全体を端正な印象にします。
エレガントで落ち着いたボルドーワインを思わせるスタイル。大量に売りさばくことより生産者の美学を感じる味わいで、2000円台のカベルネとしてやや異質と言えるでしょう。
Rustenberg Cabernet Sauvignon