《このワインについて》
ワイン名の「アウローラ」はロベルトの妻の名前。その名前は「夜明け」という意味を持つそうで、エチケットは太陽が昇る様子をイメージしています。
それを意識してでしょうか。ワインの味わいはハキハキした果実味と爽やかな酸味が特徴で、まるで夜明けの空のすがすがしさを思わせます。
《生産者について》
ロベルト・サロットはバローロの生産者として、かなり挑戦的なつくりをする傾向にあります。収穫したブドウを陰干しすることで風味の凝縮度を上げる「アパッシメント」。ヴェネト州などでは一般的な手法ですが、それをバローロで初めて用いたのがロベルト・サロットなのです。
アルコール18%の特濃バローロをつくったりと奇抜なこともしていますが、それができるのは醸造家として基本の技術が高いから。かつて年産6500万本というピエモンテ最大規模の醸造所にて醸造長を務めた経験。そして化学的な知識がその技術を支えています。
《テイスティングノート》
ピエモンテ州の白ワインとして一般的な「ガヴィ」。果実味豊かで程よい酸味、際立つ個性よりも飲み飽きしないバランス感を求めたワインです。この「アウローラ」もそのガヴィとしての基本に忠実でありながら、果実味の凝縮感は高め。値段に比して飲みごたえと滑らかさが魅力です。余韻にはグレープフルーツのような爽やかさが広がります。
Gavi Aurora Roberto Sarotto