《生産者について》
「ガヤ」といえば随分昔から日本にも名前が轟いており、「イタリアワインの帝王」などと称される生産者。
その本拠地はピエモンテ州であり、5世代にわたって徹底した品質管理のもとクラシックなワインづくりが受け継がれています。
フラッグシップワイン、ガヤを代表するワインと位置付けられるのは「バルバレスコ」であり、昔ながらの複数の畑からつくられるワインです。一方でそれよりも高価な単一畑のバローロも何種類かつくります。
その評価は不動のもので、ガンベロ・ロッソ誌において最も多くトレ・ビッキエリ(最高評価)を獲得しているワイナリーとして知られます。
そのガヤが1996年に買収したワイナリーがカ・マルカンダ。ピエモンテの方言で「望みのない交渉」という意味で、この土地のを手に入れるために何度も交渉したことからつけられました。
トスカーナ州の沿岸部、ボルゲリ地区に位置しており、国際品種を栽培するのに最適な土壌だと言います。
《このワインについて》
「約束された品質」を意味する「プロミス」は、カ・マルカンダのスタンダードクラス。メルロー、シラーを中心につくる非常に堅牢なワインです。タンニンはしっかり強く濃厚なワインですが、本家の「バルバレスコ」などに比べればまだ味わいは開きやすいでしょう。
ホームパーティーの序盤に抜栓をして、一口だけ味見してみる。「うわ、スゴイ渋さ」という印象でしょうが、食事が進みメインディッシュを楽しむだろう1時間後には印象変わってまろやかに。その変化も含めて楽しんではいかがでしょうか。
《テイスティングノート》
ブラックベリーやチェリーのような凝縮した果実味に、甘いスパイスやタバコのような香ばしさ。ガヤらしい力強い味わいの骨格を持ったワインで、メインディッシュの重たい肉料理を受け止める存在感があります。上品な酸味がキュっと締めくくり、ナパのカベルネとは濃厚なのは共通しても全く違った印象。帝王「ガヤ」のワインを手ごろに楽しめる1本として、決して高価すぎることはないはずです。
Ca’Marcanda Promis Gaja