ワインの楽しみ方ガイド

おうちワイン会のテクニック!段取りよく開催して自分も楽しむコツ

2022年4月25日

 
「宅飲み」と言ってしまえば学生っぽく聞こえますが、「おうちワイン会」と言えば上流階級のイメージ!?
目指すところは準備を万端にして、当日余裕をもってあなた自身が楽しむこと。
そのためのチェックリストをつくってみました。
友人さそってワイン会を開催してみませんか?

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ワイン会の成否は準備で8割決まる!

 
万事がそうですが、準備が8割です。
入念な準備こそ、当日楽しむための秘訣。
「プライベートなのにそんなかたっ苦しくやりたくないよ」という方はこう考えましょう。
後でラクするための努力は惜しまない」と。
 
 
 

"慣れ"と近道

 
何かを上手くやるために必要なことは、PDCAです。Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)。要は"慣れ"が必要。
「うだうだ考えるより、とりあえず友達呼んで飲んでみることだよ」と言われてしまえば否定しづらいところ。
 
 
とはいえ、「うまいやり方を真似る」というのは、何事も上達への近道です。
筆者も幾度となく友人と自宅ワイン会を行ってきました。
その経験を少しでもシェアできればと思います。
 
 

ゴール設定

 
何かをなすときには目標設定が必要です。
何をもってワイン会成功とするのか
 
「あ~美味しかった」とみんなが笑って帰途につく。これは最低条件でしょう。
ここにさらに、「あなた自身が食べ物・飲み物の準備に追われず、気の置けない仲間との楽しい時間を有意義に過ごせる」というのも加えましょう。
 
 
逆に言うと失敗なのは、「料理の準備やイレギュラー対応に追われて、あなた自身があまり食べれない・飲めない・喋れないだった」です。
いや、「みんなが楽しんでくれたらいいよ」というホスピタリティーに溢れる奇特な方ならそれでもいいでしょう。でも普通の人は「自分が楽しそうと思ったからワイン会を企画した」わけですから、自分がまず楽しまないと!
今回は主に「自分が余裕をもって楽しむためのテクニック」を紹介していきます。

 

おつちワイン会のメリット・デメリット

 
おうちワイン会の反対が、レストランでのワイン会でしょう。
それぞれメリット・デメリットがあります。
 
 

レストランワイン会のメリット・デメリット

 
レストランでワイン会をするなら、当たり前ですが料理はプロのつくったものです。よほどの場合を除いて、おうちワイン会より料理のクオリティーは高いでしょう。
また、ワインの管理もお任せできることが多いので、適切な温度で適切なグラスにサーブしてもらえます。
最大のメリットは、後片付けをしなくていいことです。気持ちよく酔っぱらったらあとは帰るだけ。
 
また、初対面の人がいるとしても誘いやすい。立地的にみなが集まりやすいというメリットも場合によっては重要です。
 
デメリットは時間制限と、なにより金額でしょう。
そりゃあレストランの場所を借りて料理も作ってもらうのですから、相応の費用がかかります。
 
 

おうちワイン会のメリット・デメリット

 
おうちワイン会のメリットは、なにしろ気楽なところです。
レストランのワイン会より、大抵は少ない費用で済みます。同じ費用かけるなら、ワインのグレードをうんとあげられます。
なにより周りに気をつかわず盛り上がれますし、時間制限も参加者の都合だけです。
 
 
一方デメリットとしては、準備・片付けの手間が大きい
来客用の食器をそろえる必要もあります。
誘えるメンバーも、基本的には顔見知りに限られるでしょう。
 
 
どちらがいいというものではなく、ワイン会の趣旨やメンバーによって使い分けるのがいいでしょう。
私はどちらも企画することがあります。
レストランワイン会の場合は、予定調整やお店の予約などはありますが、ブログで紹介するほどのテクニックはありません。
なので今回は、おうちワイン会に絞ってご紹介します
 
 

チェックリスト

◆メンバーを集める

 参加者   人 開始時間  時  分  会費   円

◆ワインの用意

 □持ち寄り □自分が用意

 ↳ 泡    さん  白①   さん  白②   さん  赤   さん

◆グラス・食器の確認

 □ワイングラス □その他食器

◆メニュー

 前菜A           前菜B

 前菜C           前菜D

 魚料理            肉料理

 ごはんもの         デザート

◆ワインの提供順

 
 

メンバーを集める

 
これに関してはあまりお力になれません。
「ワイン会したいんだけど、誘える友達がいない」
大変申し訳ありませんが、この悩みについてはご自身で解決していただくしかありません。
 
 
そう考えると、ワイン会って都会に在住の方でないとなかなかできないですよね。
筆者の出身は、小学校1学年13人だった田舎です。つまり車社会です。
親戚などの親族、ご近所さん以外と親がお酒を飲んでいる姿、あまり見ませんでした。
 
というわけで、「メンバーは集まる」前提で進めます。
 
 

持ち寄り?会費制?

 
おうちワイン会を開催する場合、大きく2パターンがあると言っていいでしょう。
つまり、「各個人がワインを持ってくるのか、自分がワインをすべて用意するのか」です。
 
それぞれメリットがあります。
 
 

自分が全てのワインを用意する場合

 
自分でワインも料理も決め、参加者から費用を集める場合。
メリットとしては、用意する料理に合わせてベストと思うワインを用意できることです。
 
ワイン会のワインにテーマがある場合や、自分以外の参加者があまりワインに詳しくない場合などは、この方法がベターでしょう。
 
 

一人1本持ちよりの場合

 
自分は料理を用意して、参加者に1本ずつワインを持ってきてもらうという方法もあります。
初めて集まるメンバーなら、「だいたい〇〇〇〇円くらいのワイン持ってきて」という風に目安となる金額を設定する方が、各々選びやすいでしょう。
もちろん、「2本ずつ持ち寄り」という酒豪の会もあるかもしれませんが、少なくとも私は参加できません。
 
 
この場合、参加費が安くできて参加しやすい気がするというメリットがあります。
そのワイン会に合わせてワインを購入して参加する人もいるでしょうが、自宅のセラーにストックしてあるものを持ってくる人もいます。ワイン好きという生き物は、セラーにしまってカードの支払いが終わると、そこからワインを出して飲むのはタダと錯覚するんです。「今日のワイン会は3000円で済んだ。安いな~」となるんです?
 
各自何を持ってくるかを知らせないで開催するなら、「どんなワインが飲めるのかな?」というワクワク感もあります。
 
デメリットとしては、タイプの調整をしないといけないことです。
全員が赤ワインを持ってきては残念ですよね。あらかじめ「Aさんはスパークリングワインをお願い」のような調整が必要。あなたの幹事能力が問われます。
 
 

グラス・食器の確認

 
メンバーが決まったら、グラスや食器の数を確認しましょう
ワイン会でワインをコップで飲むわけにはいきません。人数分のワイングラスは必須です。
 
 

ワイングラスを用意する

 
ひとまず最低でも白ワイングラスだけは人数分揃えましょう
スパークリング、白ワイン、ロゼワイン、ボルドータイプの赤ワインはこれでいくとして、次にそろえるべきはブルゴーニュタイプ用のグラスです。特に持ち寄りワイン会のときは、ブルゴーニュのピノ・ノワールは誰かが持ってきます。(筆者調べ)ピノ・ノワールは白ワイングラスで飲むかブルゴーニュグラスで飲むかで結構違います。
 

 
 
レストランのように、ワインごとにグラスを変えるのはおすすめしません。というより普通の家はできないでしょう。
グラスの数もそうですが、使い終わったグラスを置く場所がなければ、ワイン会の最中にグラスを洗う必要があります。酔っぱらっているときは割りやすいですし、それでケガをすれば血が止まりにくい。良いことはありません。そもそも、家主であるあなたが洗い物に時間を費やしては、「自分自身が目いっぱい楽しむ」という目標が達成できません。
 
 

そのほかの食器を用意する

 
お皿や箸を使い捨てのもので済ませるなら、洗い物は格段に楽になります。
ただ、「ワイン会しました!」とおしゃれな雰囲気を出したいなら、やっぱり一通りの食器はあった方がいいかなと。
 
 
忘れてはならないのがお水のグラス。お水は大切です。
ワイン会はワインで水分を取っているように見えますが、実際は飲んだ量以上に排出されてしまいます。アルコールの利尿作用ゆえにです。
水分不足は悪酔いのもと。悪酔いは様々なトラブルを引き起こします。
みなが気持ちよく酔って帰れるよう、ホストとしてチェイサーは切らさないのが義務です。
 
 

メニューを考える

 
一番の悩みどころは、「料理なに用意しよう?」でしょう。ここでも大切なことは、「後でラクするための努力は惜しまない」です。
 
最初に作り置きのものをドンとテーブルに広げて終わり。それが一番ラクですが、やっぱり暖かいものも食べたいですよね。
なのでどこまでその場でつくるかを決めておきましょう。
 
 

メニューの作り置きと都度調理

 
ワインに合わせて洋風のコース仕立てでメニューを考えているとします。
 
  • アミューズ&前菜 数品
  • 魚料理
  • 肉料理★
  • 麺・ごはんもの★
  • デザート
 
★印をつけた肉料理と麺・ごはんもの。
このあたりが特に「暖かいものじゃないと物足りない」代表格でしょう。
 
私はおうちワイン会をする際、このどちらかないし両方はその場でつくっています。
ほどよくお腹も膨れてきて、酔いも回ってきている頃合いなので、立って一息いれるのもいいと思っています。
 
逆に言うと、このほかの料理は作り置きしておきたい。
その際の強い味方が「オーブン料理」です。
 
 

オーブン料理を上手く活かす

 
もちろんオーブンレンジを持っている前提にはなりますが、オーブン料理はワイン会の強い味方です。
なにせ仕込みを事前にやっておけば、時間を見計らってオーブンに入れるだけで、アツアツの豪華料理が出来上がるのですから。
 
 
なんてったっておすすめはキッシュです。
キッシュと聞くと作ったことのない人からすると、ハードル高く感じるでしょう。
でも慣れてくると、「あんなのオーブンに入れる卵焼きだよ」となるんです。それでいて、多くの人が好き!
「キッシュ型が必要」「パイ生地かタルト生地をつくって休ませるのに時間がかかる」というのが大変な理由。
しかしそこは「100均の紙製ケーキ型」と「冷凍パイシート」と使うことで楽ちんできます。
 
 
シートを型にはめ具材を敷き詰める。卵と生クリームのアパレイユを別途つくって冷蔵庫保管。
参加者がそろい始めた段階でオーブンを暖め、乾杯前に焼成開始すれば、白ワインに移った中ごろでアツアツのキッシュが焼きあがるでしょう。
 
前菜の一品としてもいいでしょうし、サーモンなどを具材として魚料理として扱ってもいいでしょう。
 
このキッシュのように、「あとはオーブンで焼くだけ」という料理はぜひ取り入れるべきです
おもてなし オーブン料理」などでググればいろいろなレシピが見つかります。
 
 

盛り置きできるものが◎

 
オーブン料理もワイン会中に手間のかからない料理ですが、もっと突き詰めるなら盛り置きできる料理でしょう。
極論、ラップを取れば準備OKというものが一番らくちんです。
カルパッチョのように盛り付けまでしておいて、調味は食べる直前にというのもいいですね。
 
 
おもてなし料理 前菜」などで検索するといろいろ見つかります。
しっかりつくる料理と、チーズやサラミのように切って盛り付けるだけの料理を上手く組み合わせると、限られた時間で豪華なパーティー料理が用意できるでしょう。
 
過去につくった料理がいくつか写真で残っていましたので載せておきます。
(頑張って料理を作って凝った盛り付けをしていても、ついつい写真に撮るのを忘れるものです。残しておきたい方は、参加者の誰かを写真係に任命することをおすすめします。)
 

白カビサラミ

ツナのクロスティーニ

鶏ささみのたたき 土佐づくり風

鶏ハムの棒棒鶏風

 

 
 

会費制ならワインを考える

 
ワイン持ち寄りでないなら、どんなワインを用意するかも悩みの種。
料理との相性を考えすぎないことをまずおすすめします
その上で、バランスと順番はしっかり考えた方がいいでしょう。
 
 

優先は参加者の好きなワイン

 
まず考えるべきは参加者の好み
 
ある程度ワインに親しんでいる人たちなのか、ワイン初心者が中心なのか。
甘口ワインも用意した方がいいのか、それとも全て辛口でいいか。
「おお~!」と言わせる珍しいワインもあった方がいいのか、ハッキリとした分かりやすい味わいのものが受けるのか。
セールで安く買えたワインを入れるのも大いにアリ。
 
 
例えばそのワインが前菜の何かに合わなかったと気付いたら、ワインの順番を変えればいいだけです。
食べ物との相性はなんとなくで十分でしょう。
 
 

ワインのバランスと順番

 
「私は白ワインだけが好き!」そう偏った人がいないのであれば、赤白泡バランスよく用意しましょう。
 
 

4人で開催なら

泡1白2赤1 泡1白1ロゼ1赤1

 
 

6人で開催なら

泡1白2赤2甘口1

 

 
このあたりの本数バランス、順番が基本となるかなと考えます。
ただし、基本はあくまで基本。「バランスに迷ったらこれを参考に」くらいです。
もし最近買った赤ワインで飲みたいものがたくさんあるなら増やしてもよし。
甘口が好きな人がいるなら、乾杯のワインと一緒に開けるのもいいでしょう。
 
 
個人的に好きなのは、「泡1白1赤1泡1」の順番。スパークリングワインで初めて最後にシャンパンで締めるのが、お腹いっぱいになったあとのだらっとした時間を満喫できる感じがするんです。
 
ワインの価格は高いものほど後に飲むのが基本。強い印象を残すワインの後にリーズナブルなものを飲むと、味わいを感じにくくなると考えられるのが理由です。
でも「酔っぱらって味が分からなくなる前に良いもの飲みたい!」という意見もわかります。
参加者のお酒の強さも考慮しながら、順番を決めるといいでしょう。
 
 

ひたすらに楽しむ!

 
これだけ徹底的に準備をすれば、もう楽しいワイン会は決まったようなもの。
料理の半分以上は、みなが来る前にほとんど出来上がっています。あとはちょっとした仕上げをして出すだけ。
がんばることといえば、「またやりたいな」と思えるくらい、全力で楽しむだけです!
 
 

グラスを洗うのは翌日に

 
 
ワイングラスで有名な「リーデル」社の製品についている取扱説明書では、グラスは翌日洗うことをおすすめされています。
酔っぱらって手元が覚束ない状態での洗浄は事故のもと。
こんな日くらいは、「洗い物はあとで」でもいいんじゃないでしょうか。
 
 
 





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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