《ステレンボッシュのカベルネの中で》
ステレンボッシュは名実ともに南アフリカワインの中心地。乾燥しており日照豊かなこの地は、様々なレンジで素晴らしいカベルネ・ソーヴィニヨンを生みます。なのでどの価格帯をとってもたくさんの中から1本を選ぶのはなかなか大変でしょう。
スターク・コンデのこのカベルネを特徴づけるなら、主観的ではありますが口当たりの厚みと滑らかさです。オーク樽熟成の風味が強めに現れており、こなれたタンニンの質感が心地良いワイン。酸味はやや低めに仕上げる傾向にあると感じています。
カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンが好きな方にもおすすめです。
《生産者について》
スターク・コンデはホセ・コンデ氏が1998年に設立したまだ若いワイナリー。ワインづくりを学んだのは独学ですが、マン・ヴィントナーズの共同経営者であり経験十分。設立当初から高い評価を受けており、2009年にNYタイムズ紙の南アトップカベルネ10本のうち1本に選ばれました。
ホセ・コンデ氏の奥様マリーさんは日本人。2015年6月、TV番組「世界の日本人妻は見た」でワインと共に取り上げられ人気に火がつきました。1週間と立たずに日本の在庫、現地在庫まで完売。その後も安定して売れているそうです。
《テイスティングノート》
カシスのような果実の香りを感じますが、フレッシュというよりやや落ち着いた印象。口に含んだ時の凝縮度は十分で、プティ・ヴェルドが10%含まれているからか、凝縮感は同等クラスのものと比べて高めです。噛み応えのあるタンニンはとげとげしくなく飲みごたえあり。歯ごたえのある牛肉を食べたくなります。
Stark Conde Cabernet Sauvignon