《このワインについて》
この価格帯のカベルネ・ソーヴィニヨンとして非常に優秀な完成度。個性的というよりは、悪いところがない優等生的な味わいです。その特徴一つ一つを見ればありがちな味わいです。どこでもつくれそうなのに、意外と似たワインが思い浮かばない。そんなちょっと不思議なワインです。
ブルゴーニュと同じ緯度で長い日照時間と大陸性の乾燥した気候で、ブドウはよく熟しています。ボルドー的なピーマン香やオーストラリア的なフレッシュさは感じません。かといってカリフォルニアのように甘い樽香やフルーツ香があるわけでもなく、チリのような土っぽさもありません。でも樽を使っていないわけではないことは、タンニンの滑らかさでわかります。
カベルネ・ソーヴィニョンがお好きな方なら、何の違和感もなく飲めるはず。「ルーマニアらしさはなに?」と聞かれても分かりません。
語弊がある表現かもしれませんが、「普通に美味しくて手ごろなカベルネ」そんなイメージです。
《生産者について》
ルーマニア共和国は東欧に位置する国で、ブドウ栽培面積は20万haを超えるほど広大です。しかし、出来上がるワインの9割は国内消費されてしまうため、日本ではまだなじみがないかもしれません。ところがワインづくりの歴史は約6000年前からと歴史があります。
ブドゥレアスカは2003年設立。会社としての歴史は浅いですが、同地でのブドウ栽培は紀元前からの長い歴史があります。
《テイスティングノート》
カシスやブラックベリーのような果実味は落ち着きがあり、黒コショウのニュアンス。酸は心地よく、しっかりとした果実味にまろやかなタンニンが感じられます。
Vine in Flames Cabernet Sauvignon Budureasca