《生産者について》
シュヴァル・ブランを飲んで感銘を受け、トスカーナでワインづくりをはじめたアンドレア・フランケッティ氏。徹底した低収量とこまめな収穫で最高のワインをつくり、「鬼才」と呼ばれた名醸造家です。
彼が次に目を付けたのが、シチリア島東部のエトナ山でつくられるネレッロ・マスカレーゼ。繊細さ・エレガンスの点でピノ・ノワールを思わせ、そのうえでピノ・ノワールよりもしっかりとしたボディ感を持ちます。
《このワインについて》
パッソピシャーロの畑のうち、標高の高い畑は砂利質の土壌が多く、標高が低い畑は酸化した古い溶岩でできた土壌だといいます。
もともとはワイナリー名の「パッソピシャーロ」という名前だった「パッソロッソ」は、スタンダードクラスであり彼のワインの入り口。いくつもの畑をブレンドし、エトナ全体の個性を表現しています。
《テイスティングノート》
鉄や火打石のような硬質な香りが立ち上ります。このワイン、そしてエトナ・ロッソの魅力はタンニンのしなやかさであり、ボリューム感のある緻密なタンニンがワインに高級感と飲みごたえを与えています。ただしどっしり重たいものではなく、酸味の上品さは卓越したもの。
この1本で生産者がただモノではないことがはっきりわかります。
Passorosso Passopiciaro